U_U 's blog

東京都文京区小日向のGalleria Caffe U_U(ユー)の日々を綴るblogです

ワイン

【Salone Report】 Wine Lovers Club 2024.4.19

4月19日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

2024年1月からは「ニュージーランド」のワインを取り上げています。

その4回目は「ネルソン地方」のワインを取り上げました。

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ニュージーランドは、北島・南島の2つの島に広がり、南緯36度~45度、南北1,500kmにわたる細長い産地です。国土はおよそ日本の北海道をのぞいたサイズと言われています。
人口はおよそ420万人(日本のおよそ30分の1)、羊はその10倍いると言われています。
ニュージーランドのワイン産地は海に囲まれた海洋性気候の地域がほとんどで、生育期間がゆっくりなのが、特徴です。冷涼な気候の元で造られるワインは非常にエレガントなものが多いです。

ニュージーランド南島ネルソンはネルソンという小さな街周辺に広がる、絵のように美しいワイン生産地です。地域を囲む3つの国立公園では、シーカヤックやハイキングなどのアクティビティや野生動物の観察など、ニュージーランドの大自然を余すことなく感じることができます。

晴天率の高さから「サニーネルソン」の愛称で親しまれ、1年を通して過ごしやすい気候が特徴です。この気候を活かし、果物や、ビールの原料であるホップ、ワインなどの生産が盛んに行われています。
そんなネルソンを一言で表現するなら、

穏やかな気候でアーティストが集う、個性的なワイン産地

穏やかで過ごしやすい気候のネルソン地方は、長い日照時間、災害の少ない穏やかな沿岸の気候、水はけの良い半肥沃な土壌に恵まれています。
サニーネルソン」の愛称でも親しまれるように、晴れの日が多い地域で年間を通しての気温差も緩やかです。ネルソンの夏は涼しく、暑い日も28度を超える事はなく平均で23度くらいの毎日です。この気温が他の南島より長く続くのでブドウはゆっくりと成長して行き、美味しいワインができるのです。

 ネルソンの
夏季(2月)の平均最高気温は22.4℃
冬季(8月)の平均最高気温は13.1℃
夏と冬の最高気温の差は10℃弱ほど。
 
東京の気温差が約22℃なので、その穏やかさがうかがえます。ですが、昼夜の気温差がしっかりとあるので、ブドウはゆっくりと育ちます。

またネルソンは、北部は海に面しているものの、西、南、東の3方向は山で囲まれています。その山々が吹き付ける強い西風を防ぎ、ブドウを守ってくれるのです。

ネルソン地方では、穏やかな気候と豊富な日照量のもとで凝縮感のあるブドウが育ち、果実味が豊かなワインがつくられています。
ワイン産地としての知名度はそこまで高くないものの、恵まれた気候のもとで家族経営のワイナリーが丹精込めてつくるワインが世界から注目されています。

ネルソン地方を代表するのはニュージーランドの多くの地域と同じく、白ワイン用ぶどう品種のソーヴィニヨン・ブランで、ネルソン地区の生産量の約半数を占めています。

また近年では、円熟したタンニンと複雑味を感じられるピノ・ノワールや、長期熟成にも向く高品質なシャルドネも高い評価を得ています。

その他にも豊かに香るアロマティック品種の栽培が盛んで、
ピノ・グリ
リースリング
ゲヴュルツトラミネール
などの品種が中心に栽培されています。

ネルソン地区のサブ・リージョンはモウテレ・ヒル(アッパー・ムーテリー(Upper Moutere))ワイメア・プレインズ(Waimea Plains)のふたつがあります。

 
今回はニュージーランドのネルソン地方で造られたワインを、3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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【Salone Report】 Wine Lovers Club 2024.3.15

3月15日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

今月から「ニュージーランド」のワインを取り上げます。

その3回目は「ホークスベイ地方」のワインを取り上げました。

ホークスベイ

ニュージーランドは、北島・南島の2つの島に広がり、南緯36度~45度、南北1,500kmにわたる細長い産地です。国土はおよそ日本の北海道をのぞいたサイズと言われています。
人口はおよそ420万人(日本のおよそ30分の1)、羊はその10倍いると言われています。
ニュージーランドのワイン産地は海に囲まれた海洋性気候の地域がほとんどで、生育期間がゆっくりなのが、特徴です。冷涼な気候の元で造られるワインは非常にエレガントなものが多いです。

ニュージーランド北島ホークス・ベイはニュージーランドで最も古いワイン産地の一つとして知られていて、初めてブドウが植えられたのは1851年、最初にワインが販売されたのは1870年と記録されています。

そんなホークス・ベイを一言で表現するなら、

温和な海洋性気候×砂利質土壌を持つニュージーランドのメドック
ホークス・ベイのボルドーブレンドは世界が認めるクオリティ

小地区として特に名高いのが「ギムレット・グラヴェルズ・ディストリクト」。Gravelという名の通り、ボルドーに似た石がちの沖積土壌で、ボルドー風の赤ワインが造られるのも納得です。その西側にある「ブリッジ・パ・トライアングル」も、柔らかなテクスチャーをもつ高品質な赤ワインで評価を得ています。

温和な海洋性気候のホークス・ベイは、しばしばボルドーと似ていると言われます。
造られるワインはボルドー風なメルロ主体のブレンドが多いのが特徴です。

ホークス・ベイを語る上で欠かせないのがGimblett GravelsとBridge Paという2つのサブ・リージョンです。この2つのサブ・リージョンは内陸に位置していて、比較的温暖で土壌はともに砂利質の沖積土。石の多い表土を持つGimblett Gravelsは、石の蓄熱作用で日中は特に暑くなりやすく、夜間に熱が放出されます。このおかげでシラー、メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨンといった品種の成熟を手助けしてくれます。石の多い土壌は排水性が高いという特徴もあるため、降雨量が多くても灌漑が必要となる場合が多いです。
一方でBridge Paは砂と粘土の深い表土を持っており、保水性に優れるため灌漑が不要となることが多いです。

ホークス・ベイは何年にも渡って非常に高品質なボルドースタイルの赤フルボディのシャルドネで世界的な評判を得てきました。

ホークス・ベイにはニュージーランドに植わる全シラーの約75%がありますが、それでもなお規模はわずか350ha程度です。

 
今回はニュージーランドのホークスベイ地方で造られたワインを、3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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【Salone Report】 Wine Lovers Club 2024.2.16

2月16日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

今月から「ニュージーランド」のワインを取り上げます。

その1回目は「マールボロ地方」のワインを取り上げました。

240216ワイララパマップ


ニュージーランドは、北島・南島の2つの島に広がり、南緯36度~45度、南北1,500kmにわたる細長い産地です。国土はおよそ日本の北海道をのぞいたサイズと言われています。
人口はおよそ420万人(日本のおよそ30分の1)、羊はその10倍いると言われています。
ニュージーランドのワイン産地は海に囲まれた海洋性気候の地域がほとんどで、生育期間がゆっくりなのが、特徴です。冷涼な気候の元で造られるワインは非常にエレガントなものが多いです。

ニュージーランド北島の最南端にある産地ワイララパ(Wairarapa)は、マオリ語で“輝く水の土地” という意味で、その名の通り豊かな自然が残る地域です。
栽培面積が狭いこの地方は、ニュージーランド全体のわずか3%ほどの栽培面積、生産量としては全体の1.4%しかありませんが、約10%の生産者が存在します。

そんなワイララパを一言で表現するなら、
ニュージーランドにおけるピノ・ノワールの聖地
栽培面積や生産量は雀の涙ほどだが、品質は最上級”です。

そのきっかけは1970年代、土壌学者のディレック・ミルネ博士が「(ワイララパ地方の)マーティンボローの土壌や気温、降水量がブルゴーニュに似ている」と発表したことで、この地がブドウ栽培に適していることが判明しました。

しかし、マーティンボローのブドウ栽培が可能な土地があまりにも狭く、同社は博士が2番目に推奨した「マールボロ地方」を開拓先に選びました。その後1978年にはミルネ博士らの土壌レポートが一般公開されたことを機に、そのデータに興味を示した人達がマーティンボローでワイン造りを始めました。
そして今ではマールボロ地方ニュージーランドを代表する巨大産地となり、マーティンボロー希少価値の高いワインを生み出すプレミアム産地となっています。

現在の地位を確立する過程では、多くの生産者が摘果や摘房を厳しく行い、その結果収量が国の平均と比較しても非常に低くなったという背景があります。3%の栽培面積に対して生産量は全体の1%という数字からもその品質へのこだわりが読み取れます。

ワイララパ地域を代表するブドウ品種は何と言っても、赤ワイン用ぶどうの「ピノ・ノワール」です。

ニュージーランドのワイン産地は「リージョン」と呼ばれる大きな地域があり、さらにその中に「サブ・リージョン」という少域の地域があります。
ワイララパ地方のサブ・リージョンは、以下の3つです。
・マーティンボロー(Martinborough)
・グラッドストーン(Gradstone)
・マスタートン(Masterton)

そしてこの地方の特徴は以下の3つです。
・1日の寒暖差が激しい
・降水量が少なく、水はけの良い土壌
サブ・リージョンの「マーティンボロー」が特に有名

普通はその大きな区域の方が認知度は高くなりますが、「ワイララパ地方」は例外です。認知度で言えば、マーティンボロー > ワイララパとなります。

マーティンボローでは、小規模ながら立派なワイナリーがおよそ30軒あります。そのほとんどが家族で所有、運営しています。そして本場ブルゴーニュのものとも負けずとも劣らないようなピノ・ノワールが生み出されています。しかし、ブルゴーニュと比べるとコスパが高いワインが多いので「手が届く範囲の価格で、本格的なピノ・ノワールを楽しみたい!」という方にはおすすめの産地です。
 
今回はニュージーランドのマーティンボロー地方で造られたワインを、3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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【Salone Report】 Wine Lovers Club 2024.1.19

1月19日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

今月から「ニュージーランド」のワインを取り上げます。

その1回目は「マールボロ地方」のワインを取り上げました。

240119001

ニュージーランドは、北島・南島の2つの島に広がり、南緯36度~45度、南北1,500kmにわたる細長い産地です。国土はおよそ日本の北海道をのぞいたサイズと言われています。
人口はおよそ420万人(日本のおよそ30分の1)、羊はその10倍いると言われています。
ニュージーランドのワイン産地は海に囲まれた海洋性気候の地域がほとんどで、生育期間がゆっくりなのが、特徴です。冷涼な気候の元で造られるワインは非常にエレガントなものが多いです。

ニュージーランドは、ワイン生産国としては最後発の国に分類されます。
ニュージーランド国内でもさらに後発ながら、その優れた土壌が注目を集めたマールボロ地方には、地元や国内の人びとだけではなく、世界中から情熱を持った優秀なワインメーカーたちが集まっています。

南島北端部に位置するマールボロ地方は、年間を通じて晴天が多く、地形も変化に富んでいます。ブドウ栽培とワイン生産においてもニュージーランド一の産地で、地方内には100を超えるワイナリーが点在しています。
またニュージーランド全体のソーヴィニヨン・ブラン種のブドウの85%が栽培されている、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランの都です。
 日照時間が長く、また太平洋から吹き付ける風の影響による冷涼な気候のもとで育つソーヴィニヨン・ブランから、パッションフルーツなどのトロピカルフルーツやハーブの個性的なアロマが香るワインを生み出します。
香り高くすっきりとした風味のソーヴィニヨン・ブランは世界市場で最も成功をおさめたニュージーランド産ワインでもあります。

ヴィンヤードはワイラウ・ヴァレーやアワテレ・ヴァレーに集中しています。
ワイラウ・ヴァレーとアワテレ・ヴァレーでは、アワテレ・ヴァレーの方がより冷涼な気候で、この2つの地域のソーヴィニヨン・ブランの特徴は非常に違います。そのため、近年のワインコンクールでは、この2つの地区を分別する傾向にあります。

ソーヴィニヨン・ブランはピーマンや芝、ハーブといった「青いアロマ」とパッションフルーツ、バタースコッチオイリーといった「熟れたアロマ」の二面性があり、マールボロ地区でいうと、ワイラウ・ヴァレーは「熟れたアロマ」の要素が強めで、アワテレ・ヴァレーは「青いアロマ」の要素が強めにワインに現れる傾向があります。

ソーヴィニヨン・ブランは、フランスのロワール地方とボルドー地方で古くからつくられてきたブドウ品種です。フランスのソーヴィニヨン・ブランは、当地の気候の影響から青草、ハーブ、レモンなどの爽やかな香りが特徴です。
しかし、マールボロ地方で生産されるソーヴィニヨン・ブランは、品種がもともと持つそれらの香りに、
グレープフルーツなどの柑橘系フルーツ
パッションフルーツなどのトロピカルフルーツ
の強烈な香りが加わり、さわやかさと飲みごたえを両立。果実味と酸味のバランスが素晴らしいワインが生まれています。

この特徴が「独特なキャラクターを持った新しいワイン」として世界各国で評価され、どんどん栽培面積や生産量を増やしていくことになっています。


今回はニュージーランドのマールボロ地方で造られたワインを、3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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【Salone Report】 Wine Lovers Club 2024.12.15

12月15日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

今月から「日本」のワインを取り上げます。

その3回目は「海外から持ち込んで日本で育てたブドウ品種」を取り上げました。

日本のワイン造りの歴史は百数十年。ブドウ栽培に比べるとはるかに短いです。
現在日本のワインの原料として使われている品種は少なくとも80種以上、非常にヴァラエティに富んでいます。

日本のワインに使われる品種は大きく3つに分けられます。
第一のグループは、日本の在来種。その代表例が甲州です。
もうひとつの日本の在来種は野生ブドウ系。粒がまばらな房、かなり強い酸。見た目も味わいもヴィニフェラと大きく異なります。

第二のグループは日本で交配育種された品種。このグループはさらに3つに分けられます。
ひとつは、ヴィティス・ラブラスカ種とヴィティス・ヴィニフェラ種を交配した品種群。
昭和初期これらの品種交配に心血を注いだ川上善兵衛氏にちなみ、川上善兵衛品種と呼ばれることもあります。

もうひとつは、野生ブドウを交配に使った品種群。澤登晴雄氏が交配した品種が挙げられます。最後はヴィニフェラ系の交配種。ただし、こちらはすでにワインに仕込まなくなってしまった品種も多いようです。

第三のグループは海外から持ち込んだ品種
最近ようやく結果が出始めたメルロ、シャルドネなど、ヴィニフェラ種はこのグループ。
デラウェア、コンコードなど、ラブラスカ種は生食用と兼用のものが多く、個性的な香りが強いのが特徴です。

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また合わせて、今まで曖昧だった、海外のブドウ果汁を輸入し国内でワインとして製造する“国産ワイン”と、日本国内で育種されたブドウを使って製造する“日本ワイン”の区分も2018年に制度化されるなどの、日本のワイン造りの歴史と取り組みも紹介しました。

今回は日本の北海道余市、そして青森県津軽で育種されている海外品種で造られたワインを、3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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