本日は、「ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

7月からは新たに、「スペイン」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトしています。
「スペインワインの産地を巡る」と題して、スペインワインの「地域」にスポットを当てて、ワインを取り上げてきましたが、前回から2回は「葡萄品種」に焦点を当ててテイスティング致します。
今回は「スペインの白葡萄品種」です。

スペインのワイン造りの歴史は3,000年を越え、スペインならではのヴァラエティに富んだ固有品種が、それぞれ個性豊かな産地で栽培されてきました。そして近年、スペインを原産地に、あるいは限定された地域に古くから根付いてきた固有品種のなかで、その復活が注目され、あるいは品質が再評価されるようになったものが増えてきています。

スペインは“赤ワイン”のイメージが強い国ですが、白ワインの名醸地もあります。

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左から、ラ・マンチャの“アイレン”、ルエダの“ヴェルデホ”、そしてリアス・バイシャスの“アルバリーニョ”です。

アイレン(Airén)”はスペインで最も生産量の多い白葡萄品種です。また、同時に黒葡萄を含めてスペインで最も生産される葡萄品種でもあります。
2007年時点のデータでは、アイレンの栽培面積は約28.5万haで、2位のマカベオ(ビウラ)が約3.5万haであることを考えると、どれだけ圧倒的かわかると思います。

ヴェルデホ(Verdejo)”の主な栽培地はカスティーリャ・イ・レオン州のDOルエダです。アルフォンソ6世の時代、11、12世紀にルエダに植えられましたが、原産地ははっきりしていません。
石灰質の小石の多い土壌で主に育ち、厳寒や猛暑、干ばつにも耐える品種で、ルエダのように夏冬や昼夜の寒暖差の大きな土地でこそ、この品種の果実味、アロマの豊かさが発揮されます。フレッシュで芳香に富み、コクが強く、酸度にも恵まれたワインとなります。

アルバリーニョ(Albariño)”はガリシア州原産か、あるいは12世紀にサンディアゴ・デ・コンポステラへ向かう修道士たちによってライン川流域から運ばれてきたという説もあります。
現在ではガリシア州のスター品種であり、スペインで最も高貴な白ワイン用品種と評されます。
DOリアス・バイシャスの全域で栽培され、このDOワインの主要品種となっています。
小ぶりの房で、果粒は中くらいの大きさ、果皮は黄金がかった黄色をしています。非常に香り高く、酸味も豊富で、口あたりのよい、バランスのとれた辛口の白ワインとなります。


今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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