本日は、馨華(シンファ)代表の秦さんによります、中国茶文化をすべからく学ぶことができる品茶会、「馨華 中国茶品茶会」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

本日のテーマは「黒茶」。

中国茶の種類のひとつ「黒茶」は後発酵茶です。
後発酵の工程で2つに分類されます。
ひとつ目は、「生茶」と言われるもの。緑茶などをじっくりと後発酵させたものです。
年数が経つほどに熟成がすすむお茶です。
もうひとつは、「熟茶」と言われるもの。
高温多湿で水分を含んだ茶葉を積み重ね、そこに菌をつけて発酵させます。
この工程を、握堆(あくたい)といいます。
短時間で意図的に後発酵させるので、出来上がった時点で発酵が完成しているとも言えます。
この方法は1981年に完成された比較的新しい製法です。
 
本日、味わいましたお茶です。
 
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(上) AN ANGELIC SMILE:プーアール紫茶をベースにしたスパークリング・ティーで馨華オリジナルのお茶です。きめ細かな泡が心地よく、そしてやさしいプーアール茶の余韻が広がるお茶でした。
(中左) 紫茶餅12年:熟茶タイプのプーアール茶。熟茶ですが茶色は紫にも見える紅色。まろやかな味わいのプーアール茶でした。
(中右) 宮廷プーアール茶15年:生茶タイプのプーアール茶です。色合いは緑茶の熟茶のような色合いになります。そして香味は桃や杏のような熟したフルーツに似た感じのお茶でした。
(下左) 白龍須20年:生プーアール茶です。「生茶は経年とともに熟す」と教わったとおり、香味がより深くなり、そして味わいもまろやかになっていました。
(下右) 孫義順六安茶50年以上:包装には「1930年」の文字が・・・。緑茶ですが、色合いはまさに黒茶然としていました。「すべてのものは土に帰る」を表すような香味でした。


今回、秦さんがご紹介くださった漢詩は、「お茶を飲む」を題材に詠った漢詩2篇。
一篇は唐代の郑谷の「峡中尝茶」。
こちらは男性の詩人で、安徽省や四川省の名の知れたお茶よりも自分の地元のお茶がすばらしいと湛えている詩です。
もう一篇は元の時代の孫淑の「対茶」。
こちらは女性の詩人。窓から部屋に御簾を通して入る光、ろうそくの灯り、そして月明かりと、光を表現する言葉を入れて、お茶によっていつの間にやら過ぎていく時間の刻々とした変化を詠った、情景が目に浮かぶような詩です。
日本では紹介されていない著名な詩人のステキな漢詩が本当にたくさんあるのですね。

今回のお茶菓子は9月の品茶会で使った天使の微笑を使って葛餅を創りました。

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葛餅には甘味をつけずに、黒糖ときな粉をまぶして仕上げました。
中国紅茶の甘味と黒糖は相性がすばらしいです。