本日は、馨華(シンファ)代表の秦さんによります、中国茶文化をすべからく学ぶことができる品茶会、「馨華 中国茶品茶会」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

本日のテーマは「緑茶の新茶」。

中国では「清明節」前、つまり「明前」に摘まれた緑茶が珍重されます。
今回も、今年の獅峰明前龍井のお茶を淹れていただきました。 
また、今回は秦さんも手摘みされた秩父の茶園で造った日本の緑茶の新茶も淹れていただきました。
日本と中国の緑茶の新茶の飲み比べとなった今回の品茶会。
味わいましたお茶は下記の5種類です。

160528001

(上左) 花香紅:馨華オリジナルの瓶茶のラインナップのひとつ、プーアール茶の瓶茶です。味わいは武夷山の紅茶のように甘く清らで、香りも花茶のようでした。でも余韻にほのかに上品な黒茶の香りがするので、やはりプーアール茶なのですね。
(中左) 日の影緑茶:日本の秩父の茶園で摘まれた緑茶の新茶。秦さん曰く、秩父は山の地形にあるのが良い感じとのこと。茶湯は60℃に落として淹れたものと沸騰したお湯で淹れたものとを比べました。上質な玉露のような香味のお茶でした。
(中左) 静岡烏龍:秦さんのご縁のある静岡の茶園が造っている日本茶で造った半発酵茶。香味は緑茶の好ましいところを残して造られたお茶の味わい。
(下左) 獅峰明前龍井:2016年の龍井の新茶です。今年の龍井は香りに奥行があり、それでいて茶湯は水のように滑らかに身体に入ってきます。甘味もしっかりとありました。
(下右) 凍頂烏龍茶:こちらは2015年のもの。梅花のような香りと柔らかな味わいでした。

日本の緑茶には、いわゆる「にごり」がありました。
日本の緑茶と中国の緑茶では、揉捻(じゅうねん)の工程で違いがあるそうで、日本の揉捻では茶葉の細胞が壊れて水溶性ペクチンができるそうです。


今回、秦さんがご紹介くださった漢詩は、「李清照」の2篇、「題八詠樓」と「菩薩蠻」でした。
漢詩とともに、李清照その方の一生もご紹介くださいました。
北宋から南宋にかけての時代を生きた方で、数奇な運命を生きながらもその気丈たるや、男子をも凌ぐ氣迫の持ち主だったそうで、中国の女性にとっては今でも影響力のある方とのこと。
紹介してくださった2篇の詩は、流浪の生涯を送る時代に作られたもので、「題八詠樓」は壮大なスケールの漢詩で、「菩薩蠻」は早春に望郷の念をお酒の力を借りて紛らわしている愁いの詩情が伝わるものでした。


また、今回のお茶菓子は3月の品茶会で使った仙女散花を使ったアイスクリームを作りました。


アイルランドの伝統的なレシピをもとに創ったものです。
本来はアイリッシュウイスキーに浸したレーズンを使うのですが、今回はお茶の香りを活かしたかったのでウイスキーは使っていません。