本日は、馨華(シンファ)代表の秦さんによります、中国茶文化をすべからく学ぶことができる品茶会、「馨華 中国茶品茶会」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

本日のテーマは「正山小種:ラプサンスーチョン」。

ラプサンスーチョンは福建省武夷山が原産の紅茶で、その英語名にもなっているラプサンスーチョンは福州の方言が西洋に伝わって訛ったものです。そしてラプサンスーチョンは世界の紅茶の始まりのお茶とのこと。
イギリスの二代目グレイ伯爵であるチャールズ・グレイが海軍大臣を務めていた時に訪中した際に使節団から送られたのも「ラプサンスーチョン」で、伯爵はこのお茶を甚く気に入りこのお茶を所望したのですが、生産量が少ない稀少なお茶だったために、茶商がラプサンスーチョンを模して作り出したのがベルガモットの香りを移した燻製紅茶「アールグレイ」なのだそうです。

今日は同時に2種類のお茶を比べながら味わいました。

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(上左) 祁門毛峰:安徽省で造られる紅茶。世界三大紅茶のひとつに数えられますが、実は武夷山の紅茶に習って造られたのだとか。微かな燻製香があり甘い香りを持ちつつも紅茶のタンニンの味わいがあるお茶でした。
(上右) 相思相愛:馨華の武夷山の無燻製の紅茶。色は祁門に比べて淡く、甘味が豊富な紅茶でした。
(中) 瓶茶 「真珠之雫」:馨華の特別な製法による瓶詰めされたお茶シリーズ。「真珠之雫」は真珠蘭の香りを移した烏龍茶。真珠蘭の香りが贅沢に広がる烏龍茶です。
(下左) 正山小種:心地よい松脂の香りがする紅茶。相思相愛茶とは同じ会社の同じ人が造ったお茶とのこと。
(下右) 帝王香:雲南省の紅茶。紅茶なのに収斂性がまったくなく、口の中でやわらかく水のように広がって喉に吸い込まれる紅茶。香りも味わいもハチミツのような甘さ。さすが帝王!

11月22日は二十四節のひとつ「小雪」。
秦さんは今回は「小雪」にちなんだ唐代の詩を2篇紹介くださいました。
ひとつは戴叔倫の「小雪」。雪がどんどん降り積もる様子を家の中の書斎から眺めている様子を詠った漢詩です。
もうひとつは徐铉の「王和萧郎中小雪日作」です。
こちらは唐の時代のお茶の淹れ方が伝わる貴重な漢詩でした。
中国の老年の表現に「蒼」という字が用いられることも学びました。

また、私は9月の品茶会で使った黄金之香を使った紅茶ゼリーを作りました。

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同じ茶葉を使い、浸し出しの時間を変えたお茶を2層にしたゼリーです。
お茶の香りと味がすばらしいと、何も手を加えたくなくなります。
シンプルにゼリーとして味わっていただきました。