本日は、翻訳家 谷口 由美子さんによります、谷口さんが翻訳を手掛けられた作品の魅力をお話いただく茶論トーク「英米児童文学の楽しみ」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

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本日お話くださった作品は2つ。
最初は、キャロル・ライリー ブリンク作の「ミンティたちの森のかくれ家」です。
原題は「Winter Cottage」。
時代は1930年代のアメリカ。まさに大不況の真っ只中。
ウィスコンシンの秋に、夏の避暑地で立ち往生した親子が空家となっている夏の別荘をこっそり間借りして冬のあいだを過ごすお話。
春を迎えるまでにさまざまな出来事が起きるのですが・・・。

 このお話、私は正直知りませんでした。
ですが、この本はアメリカ児童文学の黄金期に生まれた名作のひとつです。
作者のキャロル・ライリー ブリンクは幼い頃に両親を亡くし、祖母に育てられます。
祖母は開拓時代を生きた人で、それもあって作者は開拓時代の話を聴いて成長します。

1930年代のアメリカは戦争にこそ参加はしていませんが、資本主義が行き詰まった時代。
その時代は、人々に本を読む時間を与えました。
そしてその時に読まれた本は、ローラ・インガルス・ワイルダーが書いたような「何もない時代を生き抜いた」開拓時代の話でした。

茶論トークではいつもパウンドケーキをお出しするのですが、今回は「ミンティたちの森のかくれ家」のキーワードでもある「パンケーキ」をお出ししました。

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ちなみに2月17日の火曜日は、ちょうど英国やアイルランドのパンケーキ・ディにも当たります。 

ブレイクを挟んで、次に紹介くださったのは「あしながおじさん」。
今回は、大正時代に訳された「かとんぼスミス」の訳を紹介していただきました。
翻訳本は、原文は変わりませんが翻訳は時代に合わせて変わっていく作品だと、谷口さんがご説明くださいました。
「小説は常にNEWSである」の言葉どおりなのですね。