今日は、現在の科学の最先端事情を現役の研究生にお話を聴く「Scinece Front」の開催日でした。
ご参加下さいました皆さま、ありがとうございました。

今日も‘脳内神経細胞学’を研究されている李さんにお話を伺いました。
今回のテーマは「記憶力の低下に及ぼす活性酸素の作用」について、でした。

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活性酸素とは、電子がひとつ欠如した状態の酸素分子のことを言います。
電荷的に不安定な状態にある活性酸素は、周りから無理やりに電子を奪い、安定した酸素分子になります。
この時、アタックされた物質がタンパク質だとタンパク質が電荷的に不安定になり崩れてしまいます。
DNAがアタックされると平たく言うと細胞が癌化したり、DNAから生成されるタンパク質が異常なものになります。
脂質であれば、該当の膜が崩れてしまいます。

大雑把に言ってしまうと、生命活動とは‘水と酸素と栄養分からATPという物質を作る’ことであり、ATPが作れなくなると生命活動は停止します。
このATPを生成する過程である程度の割合で酸素が不完全反応しできるのが活性酸素です。
でも人間の体はすばらしいもので、元々の機能として体内の活性酸素を無効化する働きがちゃんと用意されています。
が、加齢とともに活性酸素の発生する割合が増え、一方で活性酸素の無効化作用が落ちてきます。
その活性酸素が脳内の細胞ででき、記憶情報の伝達に重要な器官、例えばスパインなどを破壊してしまうと、記憶にダメージが生じることになる。

これが記憶力低下に及ぼす活性酸素の作用です。

では、この活性酸素の効果を抑える物質はないのか?
実はあります。
体外から摂取して体内に吸収され、活性酸素に進んで電子を提供してくれる物質。
それはビタミンCビタミンEなのです。

それにしても、人体に限ってもまだまだ科学的に分かっていないことがものすごくあるんですね。
そして、分かっていることだけでも、実に人間の体はうまく機能を果たすようになっているんですね。
改めて、自然の偉大さを感じるばかりです。