1月19日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

今月から「ニュージーランド」のワインを取り上げます。

その1回目は「マールボロ地方」のワインを取り上げました。

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ニュージーランドは、北島・南島の2つの島に広がり、南緯36度~45度、南北1,500kmにわたる細長い産地です。国土はおよそ日本の北海道をのぞいたサイズと言われています。
人口はおよそ420万人(日本のおよそ30分の1)、羊はその10倍いると言われています。
ニュージーランドのワイン産地は海に囲まれた海洋性気候の地域がほとんどで、生育期間がゆっくりなのが、特徴です。冷涼な気候の元で造られるワインは非常にエレガントなものが多いです。

ニュージーランドは、ワイン生産国としては最後発の国に分類されます。
ニュージーランド国内でもさらに後発ながら、その優れた土壌が注目を集めたマールボロ地方には、地元や国内の人びとだけではなく、世界中から情熱を持った優秀なワインメーカーたちが集まっています。

南島北端部に位置するマールボロ地方は、年間を通じて晴天が多く、地形も変化に富んでいます。ブドウ栽培とワイン生産においてもニュージーランド一の産地で、地方内には100を超えるワイナリーが点在しています。
またニュージーランド全体のソーヴィニヨン・ブラン種のブドウの85%が栽培されている、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランの都です。
 日照時間が長く、また太平洋から吹き付ける風の影響による冷涼な気候のもとで育つソーヴィニヨン・ブランから、パッションフルーツなどのトロピカルフルーツやハーブの個性的なアロマが香るワインを生み出します。
香り高くすっきりとした風味のソーヴィニヨン・ブランは世界市場で最も成功をおさめたニュージーランド産ワインでもあります。

ヴィンヤードはワイラウ・ヴァレーやアワテレ・ヴァレーに集中しています。
ワイラウ・ヴァレーとアワテレ・ヴァレーでは、アワテレ・ヴァレーの方がより冷涼な気候で、この2つの地域のソーヴィニヨン・ブランの特徴は非常に違います。そのため、近年のワインコンクールでは、この2つの地区を分別する傾向にあります。

ソーヴィニヨン・ブランはピーマンや芝、ハーブといった「青いアロマ」とパッションフルーツ、バタースコッチオイリーといった「熟れたアロマ」の二面性があり、マールボロ地区でいうと、ワイラウ・ヴァレーは「熟れたアロマ」の要素が強めで、アワテレ・ヴァレーは「青いアロマ」の要素が強めにワインに現れる傾向があります。

ソーヴィニヨン・ブランは、フランスのロワール地方とボルドー地方で古くからつくられてきたブドウ品種です。フランスのソーヴィニヨン・ブランは、当地の気候の影響から青草、ハーブ、レモンなどの爽やかな香りが特徴です。
しかし、マールボロ地方で生産されるソーヴィニヨン・ブランは、品種がもともと持つそれらの香りに、
グレープフルーツなどの柑橘系フルーツ
パッションフルーツなどのトロピカルフルーツ
の強烈な香りが加わり、さわやかさと飲みごたえを両立。果実味と酸味のバランスが素晴らしいワインが生まれています。

この特徴が「独特なキャラクターを持った新しいワイン」として世界各国で評価され、どんどん栽培面積や生産量を増やしていくことになっています。


今回はニュージーランドのマールボロ地方で造られたワインを、3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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