6月16日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

2021年1月より、「イタリア」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトして開催しております「Wine Lovers Club」。

アルプス山脈の南側から地中海に張り出した細長い地形のイタリアは、温暖で日照にも恵まれ、ブドウ栽培に適した環境であるため、国土のほとんどの地域で昔からワインが造られてきました
イタリアワインの魅力はなんと言ってもその多様性500種を超えると言われる土着品種に特化したり、国際品種を上手に取り入れながら、多様な気候と相まって土地の個性を表現したワインが生み出されています。

イタリアワイン産地を巡る旅の23回目は20箇所目「トスカーナ」のワインを取り上げました。

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トスカーナ州は日本では最も知名度の高い州で、ワインにおいても、ピエモンテ州とともにイタリアを代表する名醸地です。

トスカーナ州は、赤ワインの生産量が89%と際立って多く、キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノといった有名なD.O.C.G.をはじめとするDOCGとDOCの宝庫で、高品質な高品質なD.O.P.ワインが生産量の64%を占めています。そして、その高品質な赤ワインのほとんどがサンジョヴェーゼを主体にして造られています。

ですが、そんなトスカーナ州において、唯一の白ワインのDOCGワインがあります。それは「ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ」です。
ダンテの「神曲」やボッカチオの「デカメロン」にも登場するこのワインは、メディチ家の婚礼の贈り物にも使われ、またローマ法王や貴族にも親しまれました。しかし、20世紀に入る頃まで、ほとんど忘れられた存在でしたが、1966年にDOCに認められ、1993年DOCGとなりました。

またトスカーナの白ブドウ品種の代表格はトレッビアーノマルヴァジアです。
トレッビアーノは、フランスでは、ユニ・ブランと呼ばれる品種でコニャック用のブドウとしても知られています。
マルヴァジアはイタリアやスペイン、ポルトガルなど様々な国で栽培されています。
ポルトガルでは、ポートワインやマディラワインといった酒精強化ワインの原料として用いられています。

そして、ギリシャのサントリーニ島のヴィンサントに由来しているイタリアのワイン「ヴィンサント」。
イタリアの中北部各地でそれぞれの地域でDOCに認定されています。名前は同じヴィンサントでも、気候、土壌のみならず、ブドウの品種も全く違うヴィンサントなのです。
そしてトスカーナでは、「オッキオ・デル・ペルニーチェ(ヤマウズラの目)」と言うサンジョヴェーゼも使われるヴィンサントがあります。

今回はトスカーナ州の白ブドウ品種で造られたワインを3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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