9月1日は9月のガレリア・ユーで展示してくださっている「大城組の巨匠たち展」開催に伴いまして、熊本保健科学大学の佐々木千穂先生を囲んで、アートダイアログとギャラリートークを開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

「アート・ダイアログ」とは、知識や背景にとらわれずに、感じたことを言葉にしながらひとつの作品をじっくりと鑑賞する、「対話型アート鑑賞」です。ナビゲーターはアートコミュニケーターの小松 一世さんにお願いいたしました。

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アートダイアログはまず2分間、対象となる絵をじっと観ることから始まります。
そして、守るべきルールとして
「誰かの発言を否定しない」
「誰かの発言に被せない」
の2つを遵守しながら、感じたことを言葉にして、参加者みんなで共有します。

対象となるアートの作者をよくご存知の佐々木先生も、近すぎるがゆえに気付かなかった絵の印象が出てくるなど、作品そのものが与える印象が浮き彫りになる「アートダイアログ」。
アート作品により親近感が芽生える、このようなアート鑑賞方法がもっと知られ、活発に取り入れられると、もっともっとアートが身近なものになるのでは?と思います。
 

「アートダイアログ」の後は、佐々木先生を囲んでのギャラリートークを行いました。

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まずは今回の展示である大城組についてご紹介がありました。
大城組とは、福岡と熊本の特別支援学校、特別支援学級の特別支援学級の大城由紀子先生のクラスに在籍していた子ども達とその保護者を中心に構成された団体で、主に絵画や詩や書などの作品制作や展覧会の開催を通して支援の必要な子ども達の社会参加の場の拡大と、社会へ正しい啓発のメッセージを伝えることを目的として活動しています。

ギャラリートークでは、大城先生のメッセージを朗読で紹介されました。
大城先生は、“巨匠たち”の活動を通じて、たとえば「たくさんのことができないのではなく、ひとつのことを丁寧に取り組む才能があるということ」など、巨匠たちから教えられることがたくさんあった、とおっしゃいました。
またこの活動を通じて、“巨匠たち”は自分の作品を褒められることで自尊心が高まっていくのですが、なによりもその親御さんが“巨匠たち”のことを誇りに思うようになっていったという変化があったそうです。

「大城組の巨匠たち」の作品展が望んでいること。
それは、「大城組」のような活動をするグループがどんどん増えていくこと、です。

そして私たちのような“カフェ”で行う意義は、医療系、福祉系、ではない方の目にも触れ、知ってもらうこと、です。
 
巨匠たちの活動を通じて、大城先生は、
 障がいの有無に関わらず、
 子どもだけでなく、
誰でもが持っている可能性は大きく無限に広がっていく、と教えてもらったとおっしゃいます。 

「大城組の巨匠たち」の作品展は9月30日まで、ガレリア カフェ ユーで開催いたしております。
また今回のアートダイアログ&ギャラリートークは文京ラジオにて録画されました。
後日、文京ラジオでも放映予定です。放映日が決まりましたらご連絡致します。
こちらもどうぞ、お愉しみにお待ちください。