本日は、「ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

7月からは新たに、地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトしていきます。
9月は「ワイン発祥の地1」として、該当地域の3種類のワインをセレクトしました。

その出発点は「ジョージア」です。

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ジョージア」という国名は聞き慣れないかもしれませんが、ソヴィエト時代は「グルジア」と呼ばれていました。
ワインはコーカサス山脈の南麓周辺で遅くとも紀元前8000年頃から飲まれていた、と言われています。
国土の30%をコーカサス山脈が占めるジョージアはまさにその地域に当たります。

170915006またグルジアワインには特徴的な伝統的製法があります。
潰した果実をクヴェヴリという土器の中で発酵させるというものです。
発酵期間が3~6ヶ月と短いのも他のヨーロッパワインにはない特徴といえます。この伝統製法は、2013年にユネスコ世界無形文化遺産にも認定されています。








使われるブドウもグルジア固有品種がたいへん多いです。固有品種は400にものぼると言われていますが、現在商業ワイナリーで栽培されているのは38種です。
このような理由から、グルジアワインの風味は、独特のものが多く存在します。 

まだワインがキリスト教と結びつく前から日常用として造られたジョージア。イスラムの支配や共産圏の支配などに合いながらも連綿と続けられたワイン造りは、文字通り命懸けで繋いできたと言えると思います。
最古にして最新のワイン「ジョージアワイン」。

今回は2種類テイスティングしました。
ひとつはカルトゥリ地域の白葡萄品種の主要品種「チヌリ」で造られた白ワイン。
こちらはにごり酒のような見た目、香りは洋梨やハチミツのように濃厚、それでいて味わいは酸味がしっかりと出ているワインでした。
もうひとつはイメレティ地域の黒葡萄品種の主要品種「アラダストゥリ」で造られた赤ワイン。
赤ワインというにはロゼのように淡い色調、それでいて獣臭にも似た濃厚な香り、そして白ワインのような瑞々しい酸味のワイン。

今回のもう一種類のワインは、オーストリアのツヴァイゲルトのワインを取り上げました。
実は、Wine Lovers Clubのメンバーのご主人がワイン用葡萄農家に転身され、岩手花巻で勤しまれています。
そして今年の収穫した「ツヴァイゲルトレーベ(日本ではチェコ語読みが採用されています)」を送ってくださったので、葡萄の状態とワインとの味わい比べとして取り寄せました。

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普段口にする機会のない「ワイン用葡萄」の味、その果皮の厚さや糖度の高さを識ることができました。


今回テイスティングしたワインのノートは下記のとおりです。 

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