U_U 's blog

東京都文京区小日向のGalleria Caffe U_U(ユー)の日々を綴るblogです

ワイン

【Salone Report】 Wine Lovers Club 2023.9.15

9月15日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

今月はワインにおける「世界最古の共和国」の国のワインを取り上げる、と告知していました。

その国とは「サンマリノ共和国」です。

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サンマリノ共和国はイタリア半島の中東部にある小さな共和国で、国土は61平方キロメートル。
国内にある標高749メートルのティターノ山は、2008年にユネスコ世界遺産に登録されました。
その独特の景観は、『ルパン三世 カリオストロの城』の舞台とされています。

サンマリノ共和国は、キリスト教徒の石工マリノが、キリスト教を迫害したローマ皇帝ディオクレティアヌスから逃れ、ティターノ山の頂上に登り、隠れてキリスト教の信念に従って人々の小さな共同体を西暦301年に創設しました。
サンマリノは、13世紀から何世紀にも渡り中断されることなく続く唯一の独立した共和国で、サンマリノの憲法は1600年に制定され、現在も使用されている憲法としては世界で最も古い憲法です。

また建国以来、一度も戦争をしたことのない、とても平和な国です。
自分たちで守れる範囲だけの大きさで、広げようとはしませんでした。一度はナポレオンから広大な領土を提案されましたが、それを断り、自分たちの領土だけでいいと伝えたと、文献にも残されています。 今でも、軍隊を持たず、その平和を維持し続けています。

サンマリノは、世界で最も古い共和国であり、唯一生き残っている都市国家であり、ヨーロッパおよび世界の民主主義発展の重要な変遷を代表している国なのです。

そんなサンマリノでは世界でも珍しいワインが造られています。

東北で東日本大震災と津波が発生した際に世界中から支援が集まったのですが、サンマリノ人はもっと日本のために、何か一生残るようなことができないかと考え、日本の文化、哲学である神道にたどり着きました。力を尽くして神社本庁、宮内庁、外務省から許諾をもらい、伊勢の職人さんが社殿や鳥居を造ってくださって、やっとサンマリノに日本の神社ができました。

サンマリノの神社の隣には大きなブドウ畑があって、『SAN MARINO-JINJA WINE(神社ワイン)』を造っています。このワイン製造者たちは国家公務員です。これは世界でサンマリノだけの制度です。『SAN MARINO-JINJA WINE』のラベルは毎年、その年の干支をテーマにしています。


今回はサンマリノが醸造する神社ワインを、3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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【Salone Report】 Wine Lovers Club 2023.8.18

8月18日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

今月はワインにおける「知られざるライジングスター」の国のワインを取り上げる、と告知していました。

その国とは「中国」です。

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中国はあまり一般には知られていませんが、世界でもトップレベルのワイン生産国です。

20年前にはワインの統計に一切登場しなかった中国でしたが、1980年代以降の改革開放政策の下、中国のワイン産業は急速に発展し、2015年には中国のブドウ畑の面積は82万haと世界第2位、ワイン生産量は11億リットルと世界第9位、ワイン消費量は16億リットルと世界第5位の数字を記録しています。
中国はチリ、ドイツ、ポルトガルといった伝統的なワイン生産国よりも生産高が多いのです。


歴史をさかのぼると、中国では、約3000年前頃からブドウが栽培されていたと言われています。
ワイン文化はまず、今日の新疆ウイグル自治区に根づき、黄河流域に沿って徐々に広まったそうです。今日、中国のおもなワイン産地は、北部の新疆ウイグル自治区、甘粛省、寧夏回族自治区、陝西省、山西省、河北省、山東省、遼寧省を繋ぐライン上にあり、この一帯を中国のナパヴァレーと呼ぶ人もいます。

近代的ワイン産業は1892年に張裕(チャンユー)が設立されたことから始まります。
光緒18年(1982年)に山東省の煙台に中国で初めての近代的ワイナリーが設立されました。
張はヨーロッパからカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロ、リースリングなど30種類以上のブドウ品種を導入しました。

そのうちのひとつ「蛇龍珠(Cabernet Gernischt/カベルネ・ガーニッシュ)」は、ヨーロッパの赤ワイン用の品種で、カベルネ・フランの一種ではないかと言われていますが、現在は実在しない葡萄品種です。現在、中国(主に山東省)でのみで生産されています。


今回は中国の張裕が醸造するワイン、3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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【Salone Report】 Wine Lovers Club 2023.7.21

7月21日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

2021年1月より、「イタリア」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトして開催しております「Wine Lovers Club」。

アルプス山脈の南側から地中海に張り出した細長い地形のイタリアは、温暖で日照にも恵まれ、ブドウ栽培に適した環境であるため、国土のほとんどの地域で昔からワインが造られてきました
イタリアワインの魅力はなんと言ってもその多様性500種を超えると言われる土着品種に特化したり、国際品種を上手に取り入れながら、多様な気候と相まって土地の個性を表現したワインが生み出されています。

イタリアワイン産地を巡る旅の23回目は20箇所目「トスカーナ」のワインを取り上げました。

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トスカーナ州は日本では最も知名度の高い州で、ワインにおいても、ピエモンテ州とともにイタリアを代表する名醸地です。

トスカーナ州は、赤ワインの生産量が89%と際立って多く、キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノといった有名なD.O.C.G.をはじめとするDOCGとDOCの宝庫で、高品質な高品質なD.O.P.ワインが生産量の64%を占めています。そして、その高品質な赤ワインのほとんどがサンジョヴェーゼを主体にして造られています。

伝統あるトスカーナ州のワインに、突如、センセーショナルな出来事が起こります。

それまでトスカーナ州の中でも、知名度が低かったボルゲリという地にて、無類のボルドーワイン好きだったマリオ・インチーザ・デッラ・ロケッタ侯爵が、親交のあったシャトー・ラフィット・ロートシルト家から、1944年にカベルネ・ソーヴィニヨンの苗木を送ってもらい、自家消費用として造りはじめました。
 当初、自家消費用のワインとして造られていましたが、1968年公爵が息子のニコロに経営を譲り、アンティノリの醸造家であったジャコモ・タキス氏を迎え入れると、ニコロとタキス両名はとにかく「美味しい」ワインを造ることにこだわり、ステンレス発酵タンク、長いマセラシオン、フレンチオークでの樽熟成など当時最新鋭の技術を導入。

1970年代当時イタリアのワイン法では、「DOCG」「DOC」「IGT」「Vino da Tabola(現在はVino)」の4つのランクに分けられており、上位のDOCGやDOCと認められるためには、イタリアの固有品種であるブドウを使用しなければならず、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロといった国際品種で造られたワインは、一番ランクの低いVino da Tabolaと格付けられました。

そんなワイン法が適用されるイタリアワインの中で、トスカーナ地方から国際品種を使った高品質ワインが次々に誕生しました。
イタリア中部、トスカーナ州で生まれた、モダンな造りのワイン。フランスのクラシカルなワインが「高級ワイン市場」を席巻していたそのときに、それは、ワイン法の伝統や格式に囚われずに自由に美味しさを追求した結果に生まれた産物でした。
 
スーパー・タスカンの元祖と言われ、スーパー・タスカンの頂点に君臨し続ける「サッシカイア」は、1968年販売を開始すると瞬く間にサッシカイアの評判が広がり、ボルドースタイルのトスカーナワインは世界に周知されることになりました。
そして、この功績が認められ1994年「ボルゲリ・サッシカイア」というDOC呼称を得ることとなり、単独のワイナリーがDOCとなった初のケースとして、イタリアワインの歴史を変えたのです。

1978年イギリスで最も権威のあるワイン雑誌「デキャンター」が主催するブラインド・テイスティングにおいて、シャトー・マルゴーなどの名門を抑え、「ベスト・カベルネ」にトスカーナワインの「サッシカイア」が選ばれたことが全ての始まり。世界トップワインに仲間入りしたサッシカイアに続けと、多くの資産家がワイナリーを建設、国際品種の植樹やバリック熟成などモダンなスタイルのワインが次々と生まれました。

それが「スーパー・タスカン」と言われるワインです。


今回はトスカーナ州のボルゲリで造られたワイン、そしてスーパー・タスカンの3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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【Salone Report】 Wine Lovers Club 2023.6.16

6月16日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

2021年1月より、「イタリア」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトして開催しております「Wine Lovers Club」。

アルプス山脈の南側から地中海に張り出した細長い地形のイタリアは、温暖で日照にも恵まれ、ブドウ栽培に適した環境であるため、国土のほとんどの地域で昔からワインが造られてきました
イタリアワインの魅力はなんと言ってもその多様性500種を超えると言われる土着品種に特化したり、国際品種を上手に取り入れながら、多様な気候と相まって土地の個性を表現したワインが生み出されています。

イタリアワイン産地を巡る旅の23回目は20箇所目「トスカーナ」のワインを取り上げました。

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トスカーナ州は日本では最も知名度の高い州で、ワインにおいても、ピエモンテ州とともにイタリアを代表する名醸地です。

トスカーナ州は、赤ワインの生産量が89%と際立って多く、キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノといった有名なD.O.C.G.をはじめとするDOCGとDOCの宝庫で、高品質な高品質なD.O.P.ワインが生産量の64%を占めています。そして、その高品質な赤ワインのほとんどがサンジョヴェーゼを主体にして造られています。

ですが、そんなトスカーナ州において、唯一の白ワインのDOCGワインがあります。それは「ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ」です。
ダンテの「神曲」やボッカチオの「デカメロン」にも登場するこのワインは、メディチ家の婚礼の贈り物にも使われ、またローマ法王や貴族にも親しまれました。しかし、20世紀に入る頃まで、ほとんど忘れられた存在でしたが、1966年にDOCに認められ、1993年DOCGとなりました。

またトスカーナの白ブドウ品種の代表格はトレッビアーノマルヴァジアです。
トレッビアーノは、フランスでは、ユニ・ブランと呼ばれる品種でコニャック用のブドウとしても知られています。
マルヴァジアはイタリアやスペイン、ポルトガルなど様々な国で栽培されています。
ポルトガルでは、ポートワインやマディラワインといった酒精強化ワインの原料として用いられています。

そして、ギリシャのサントリーニ島のヴィンサントに由来しているイタリアのワイン「ヴィンサント」。
イタリアの中北部各地でそれぞれの地域でDOCに認定されています。名前は同じヴィンサントでも、気候、土壌のみならず、ブドウの品種も全く違うヴィンサントなのです。
そしてトスカーナでは、「オッキオ・デル・ペルニーチェ(ヤマウズラの目)」と言うサンジョヴェーゼも使われるヴィンサントがあります。

今回はトスカーナ州の白ブドウ品種で造られたワインを3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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【Salone Report】 Wine Lovers Club 2023.5.19

5月19日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

2021年1月より、「イタリア」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトして開催しております「Wine Lovers Club」。

アルプス山脈の南側から地中海に張り出した細長い地形のイタリアは、温暖で日照にも恵まれ、ブドウ栽培に適した環境であるため、国土のほとんどの地域で昔からワインが造られてきました
イタリアワインの魅力はなんと言ってもその多様性500種を超えると言われる土着品種に特化したり、国際品種を上手に取り入れながら、多様な気候と相まって土地の個性を表現したワインが生み出されています。

イタリアワイン産地を巡る旅の22回目は20箇所目「トスカーナ」のワインを取り上げました。

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トスカーナ州には、芸術の都・州都フィレンツェ、中世の文化都市シエナ、林立する塔の村サン・ジミニヤーノ、さらに、ルッカピサなど、イタリアの誇る中世ルネッサンスの町が多さんあって、人気の観光地です。

かつてフィレンツェ共和国として栄え、15世紀にはルネサンス文化の中心地だったトスカーナ。
ルネサンス後は、1716年にトスカーナ大公コジモ3世がカルミニャーノ、キャンティ、ポミーノ、ヴァル・ダルノ・ディ・ソプラの四つのワイン産地の境界を定めて、世界最初の原産地保護のモデルとなりました。
19世紀には、イタリア統一の運動リーダーであったベッティーノ・リカーゾリ男爵が、今日のキャンティのベースとなるFormulae(フォルムラ:サンジョヴェーゼ70%、カナイオーロ20%、マルヴァジア・デル・キャンティ10%)を定めました。

トスカーナ州は、北と東に広がるアペニン山脈と西に広がるティレニア海の間にいくつもの谷があり、山岳地帯が25%、丘陵地帯が67%で、気候は、内陸部は寒暖の差が激しい大陸的気候です。しかし、海岸寄りでは夏は涼しく、冬は温暖で安定した雨が少ない地中海性気候に恵まれています。

トスカーナ州は日本では最も知名度の高い州で、ワインにおいても、ピエモンテ州とともにイタリアを代表する名醸地です。

トスカーナ州は、赤ワインの生産量が89%と際立って多く、キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノといった有名なD.O.C.G.をはじめとするDOCGとDOCの宝庫で、高品質な高品質なD.O.P.ワインが生産量の64%を占めています。そして、その高品質な赤ワインのほとんどがサンジョヴェーゼを主体にして造られています。

サンジョヴェーゼは世界全体の栽培量のほとんどがイタリアで生産されていますが、栽培土壌の選り好みが少ない多産品種なので、近年ではアメリカやオーストラリアでも栽培されており、イタリア起源のブドウ品種としては珍しい国際的な品種です。

生育においては、成熟が遅いため、暑い年には濃厚でアルコール分が高く長期熟成に耐えうるワインになり、冷涼な年には酸とタンニンが強くなる傾向があります。
またサンジョヴェーゼの主要な産地であるイタリア半島中部は、東西の幅が狭い上に真ん中にアペニン山脈が貫いており、地形は海から平野、丘陵地帯、山岳地帯と変化するためブドウ畑のテロワールも多彩。
さらにイタリアは栽培方法も多様でそれぞれの地方が独自の栽培文化を持つため、同じサンジョヴェーゼを使ったワインでもスタイルや味は産地によって異なります。

今回はトスカーナ州のサンジョヴェーゼで造られたワインを3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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