U_U 's blog

東京都文京区小日向のGalleria Caffe U_U(ユー)の日々を綴るblogです

ルイザ・メイ・オルコット

【Salone report】 2020.8.25 茶論トーク 英米児童文学の愉しみ

8月25日は、翻訳家 谷口 由美子さんが自ら手掛けられた英米児童文学の魅力をお伝え下さる茶論(サロン)トーク、「茶論トーク 英米児童文学の愉しみ」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

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今回、谷口さんが取り上げました英米児童文学のタイトルは「“オルコットがさらに楽しくなる本2冊”のお話です」として、オルコットに関するご本が紹介されました。

日本でも上映が解禁された新作映画「若草物語」。あたらしい映画では、作者ルイザ・メイ・オルコットと作中のジョーとがオーバーラップされるような作りとなっていました。その映画のセリフでは、オルコットを敬愛する物語作家 ノーマ・ジョンストンが書き、谷口さんが訳された「ルイザ ー若草物語を生きた人」でも取り上げられているオルコットの日記や手紙に残されている言葉も、映画のセリフとして使われているそうです。

そんなオルコットの代表作となっている「若草物語」。それ以外にも、ステキな物語がありますが、そのひとつ「8人のいとこ」の続編の出版が決まって、いま、谷口さんは出版者の方とその仕上げにかかっていらっしゃいます。その内容、そしてタイトルにまつわる話を、お伝えくださいました。

若草物語」、「8人のいとこ」に共通するのは、ヨーロッパの香りに満ちている児童文学であること。
それはオルコット自身が2度渡欧している経験があることもありますが、多くのアメリカ国民にとって、ヨーロッパは自身のルーツの国がある場所。いつか訪れてみたい場所ということもあって、ヨーロッパから移民してきたアメリカ国民の心を惹きつけるものである、とのことです。

そんなこれからの愉しみとなるオルコットの作品のほかに、谷口さんがご紹介くださったが“オルコットがさらに楽しくなる本”があります。

まずひとつめは、谷口さんが訳されたジェイン ラングトン著の「大空(そら)へ―ジョージーとガンの王子」 。
この本の作者は、オルコットが暮らした場所でもあるアメリカ文学史の聖地とも言える町マサチューセッツ州コンコードのほど近くに住んでいて、この作品もコンコードが物語の舞台となっています。その作品中には、オルコットのことを知っている人にはたまらないエピソードが織り込まれている、そんな作品です。

もうひとつは、こちらはまだ訳本が出ていない作品「Lotta's Progress」。
作者は「ルイザ ー若草物語を生きた人」を書いたノーマ・ジョンストン。
なんと、この作品中はルイザをはじめ、オルコット家族が実名で登場し、主人公のロッタと交流しているのです。
この作品が翻訳されて日本文学として読める日が訪れることを、ぜひ待望しましょう♪

【Salone report】 2020.2.18 茶論トーク 英米児童文学の愉しみ

2月18日は、翻訳家 谷口 由美子さんが自ら手掛けられた英米児童文学の魅力をお伝え下さる茶論(サロン)トーク、「茶論トーク 英米児童文学の愉しみ」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

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今回、谷口さんが取り上げました英米児童文学は「8人のいとこ」でした。

この本は「若草物語」で日本でも有名なルイザ.メイ.オルコットの作品。

に入る前に、まずは日本上映も近づいている最新版の映画「若草物語」の話から。
最新版の映画「若草物語」のタイトルは欧米では今までどおり「Little Women」なのですが、日本上映のタイトルは『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』となっています。これは今回の映画の監督(女性なのですが)が、オルコットとJoeが重なっていることをより意識して創られていることから付けられた日本での興業のためのタイトルです。

そして、谷口さんが訳して出版の運びとなった映画のストーリーと同じく1と2が収められた翻訳版の愛蔵本も紹介されました。


オルコットは子ども、特に男の子が大好きだったそうで、男の子を主人公にした文学を書きたいと願っていたそうです。ところが、出版社の編集の方に最初に依頼されたのは「女の子のお話」・・・。そこでオルコットは自分も含めた4姉妹をベースにした文学を書いたのでした。それが「若草物語シリーズ」です。

その男の子の話を書きたかったオルコットらしい作品が、今回ご紹介くださった「8人のいとこ」。
主人公は13歳の女の子ローズ。
両親を失ったローズはローズの父の弟でステキなおじさまアレックに引き取られます。そこには男の子ばかり7人のいとこがいて・・・。

ローズを引き取ったアレックおじさんは医者をしていて船医として船に乗り込み、世界中を旅しています。
当時のアメリカではヨーロッパにすら行ったことがない人がたくさんいた時代。
2度も渡欧した経験のあるオルコットの面目躍如ぶりが発揮されます。

当時は女性が船の職員として乗ることがない時代。
アレックおじさんは船医なので船の中ではそれこそ女性がやるようなこともすべてできなくてはなりません。
ですので、アレックおじさんは男性でありながら、家事のようなこともすべてできます。
ローズは引き取られた先のおばさんや大おばさんから家事をひとつずつ習うのですが、できないことがなさそうなアレックおじさんができないことが実は・・・、というとてもオシャレなストーリーもあります。

この訳本はいわゆる簡訳本です。
それは小学生向けということもありますが、この本が出版された当時のアメリカから見た世界の認識が今の時代では少し問題になりそうな箇所があり、そこを谷口さんが配慮した部分もあります。
その部分が気になる方は原書を読まれてみるとよいと思います。

そしてこの「8人のいとこ」、実は1と2とあるうちの“1”が今回訳本として出版されました。
“2”も気になる・・・という方は、ぜひ続編の出版希望を♪ 

【Salone report】 2019.4.16 茶論トーク 英米児童文学の愉しみ

本日は、翻訳家 谷口 由美子さんが自ら手掛けられた英米児童文学の魅力をお伝え下さる茶論(サロン)トーク、「茶論トーク 英米児童文学の愉しみ」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

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本日谷口さんがご紹介くださった英米児童文学はルイザ・メイ・オルコット作の「若草物語」の“続き”です。
“続き”?

そう。
前回2月19日の「茶論トーク 英米児童文学の愉しみ」でも紹介がありましたように、「若草物語」は全部で4巻あります。
前回の茶論トークでは、青い鳥文庫の「若草物語」の1巻は別の方が訳されていたものを谷口さんが新訳されたお披露目、として1巻のお話がメインでした。
今回は2巻から4巻までのお話でした。

今も映画の新作が作られている「若草物語」。
その映画のストーリーは1巻と2巻を合わせたものとなっています。
そのため、アメリカでは1巻と2巻を合作したカタチで出版しているものがあるそうです。 

「若草物語」はルイザ・メイ・オルコットが出版社の方から
「普通のアメリカの家庭の普通の少女の小説を書いて欲しい」
という依頼から始まった、そうです。

「若草物語」の1巻に、自作の劇で男役を演じる“ジョー”として投影しているようにルイザ自身も男の子の冒険活劇の依頼ならばいくらでも! というところでしたが、依頼は“女の子”・・・
そこで、身近な存在として、自分たち4姉妹を元に小説を書いたのが「若草物語」シリーズです。
1巻と2巻は、映画のストーリーとなるように、本自体も時間を開けることなく続けて出版されています。

3巻と4巻は少しあと、「若草物語」の作者として名声を得たあとで書かれています。
3巻は、2巻の最後に書かれている“ジョー”と“ベア先生”がかねてから夢であった学園を始めた話。
ベス以外の3人の姉妹の子供たちが出てきます。
4巻は3巻で始まった学園が大学にまで育ち、学園で育った姉妹たちの子供たちも大人に成長していく話。

「若草物語」は小説としても優れた、面白いお話。
ですが、谷口さんが訳されたノーマ ジョンストン著の「ルイザ―若草物語を生きたひと」と合わせて読んでみると、さらに魅力が深まります。



谷口さんが監修された「ルイザ―若草物語を生きたひと」は、世界中の少女に愛されてきた名作『若草物語』の作者ルイザ・メイ・オルコットの波乱に満ちた生涯を、オルコットを敬愛する熟練の物語作家ノーマ・ジョンストンが生き生きと描いたルイザ・メイ・オルコット伝です。
本の中では、ルイザ・メイ・オルコットの生涯を豊富な写真や資料で紹介し、さらにはルイザの日記や手紙からの引用も含まれています。

「若草物語」では、ルイザ自身が経験したことが、自分の分身“ジョー”だけでなく、エッセンスとして散りばめられています。
それはルイザが敬愛してやまなかった“ゲーテ”だったり、ルイザが実際に出会ったポーランド青年だったり。

例えばですが。
ルイザが出会ったポーランド青年は、ローリーとして投影され、物語では“ジョー”ではなく“エイミー”と結婚します。
ですが、そのローリーの愛称である“テディ”は、“ジョー”と“ベア先生”の子どもの愛称に使われています。

このように、「若草物語」のお話は、登場人物の名前がとても大切なことも多いのです。

実際に若くして亡くなったルイザの妹“ベス”は、小説の中でも名前はそのまま、そして3巻以降のうつくしい少女にも“ベス”が使われています。
3巻で亡くなるメグのご主人“ジョン”も、ルイザの実際の姉のご主人の名前・・・。

ルイザは小説を書きながらも、称えるべき人に小説の登場人物として永遠の命を与えているのがわかります。

ルイザの実生活にかなり似通った小説「若草物語」ですが、ルイザの実のお父さんは小説ではあまり登場しません。でも、ルイザの実のお父さんの“思想”をルイザはちゃんと小説で“大成功”というカタチで残しています。
それは・・・

「若草物語全4巻」、そして「ルイザ―若草物語を生きたひと」読む方のための愉しみにとっておきますね♪

【Salone report】 2019.2.19 茶論トーク 英米児童文学の愉しみ

本日は、翻訳家 谷口 由美子さんが自ら手掛けられた英米児童文学の魅力をお伝え下さる茶論(サロン)トーク、「茶論トーク 英米児童文学の愉しみ」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

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本日谷口さんがご紹介くださった英米児童文学はルイザ・メイ・オルコット作の「若草物語」です。
「若草物語」は4巻ありますが、その第一巻である「Little Women」は1868年に出版されています。
つまり、2018年は「Little Women」出版150周年の記念年。
 
2018年6月12日の回でお話がありましたように、青い鳥文庫の「若草物語」は1巻は別の方が訳され、2巻から4巻までを谷口さんが訳されていたものを、今回、谷口さんが新訳された1巻のお披露目となりました。

1868年は、アメリカではまだ開拓時代の前、ビクトリア朝の時代。
話は、作者オルコットが実際に体験したことをベースにしたフィクション。
ストーリーはかわいらしく、そして生活の根っこには敬虔な聖書の教えがある。
そんな150年前に出版された本が、今なお人気で、さらにエマ・ワトソンやメリル・ストリープ主演で映画がまた創られようとしているくらいに、その魅力は失われていません。


日本でも1906年(明治39年)に、良家の3人の女性の合作(北田秋圃はその3人の名前からそれぞれ一字をとって付けたそうです)で『小婦人』の名で翻案のカタチで出ています。

「若草物語」1巻の原題は「Little Women」です。
原題となっている「リトル・ウィメン」はルイザの父親が実際にルイザを含む4姉妹の娘たちを呼称するのに用いた言葉で、単なる幼い少女ではなく一人の立派な女性であるという意味合いで用いていたそうです。


谷口さんが監修された「若草物語―ルイザ・メイ・オルコットの世界」は、「若草物語」の著者ルイザ・メイ・オルコットの生涯を豊富な写真や資料で紹介しています。
その中では、ルイザの日記や手紙からの引用も含まれています。

そんなルイザのこともよくご存知の谷口さんが、ルイザの分身であるJoが登場するストーリーを訳されていますので、訳本の深さがまた違ってくるはずです。


青い鳥文庫は簡訳本ですので、悩みは「どこを削るか」だったとのこと。
一見、ストーリー展開には関係ないけれど以降の話の伏線になっている部分があったり、読み物として面白い部分だったり、どこを削るかは翻訳の醍醐味でもあるそうです。


そして今年2019年に、出版150周年を記念して、12月には谷口さんの訳による「若草物語」の愛蔵版が出す構想があるそうです。そちらも今後の展開が愉しみです♪



【Salone report】 2018.6.12 茶論トーク 英米児童文学の愉しみ

本日は、翻訳家 谷口 由美子さんが自ら手掛けられた英米児童文学の魅力をお伝え下さる茶論(サロン)トーク、「茶論トーク 英米児童文学の愉しみ」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

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本日谷口さんがご紹介くださった英米児童文学はルイザ・メイ・オルコット作の「若草物語」です。
「若草物語」は4巻ありますが、その第一巻である「Little Women」は1868年に出版されています。
つまり、今年は「Little Women」出版150周年の記念年にあたります。

ちなみに「若草物語」という書名は、矢田津世子さんによる翻訳の時、初めて使われたそうです。
この本の初版発行は1934年で、キャサリン・ヘップバーン主演による映画「若草物語」の日本公開に先がけて出版された本のタイトルです。
日本で最初に翻訳本が出版されたのは、良家の3人の女性の合作(北田秋圃はその3人の名前からそれぞれ一字をとって付けたそうです)で1906年(明治39年)に、『小婦人』の名で翻案のカタチで出ています。

「Little Women」は、19世紀後半のアメリカを舞台に、ピューリタンであるマーチ家の四人姉妹を描いた物語で、「Little Women Married, or Good Wives」、「Little Men」、「Jo's Boys」と続き、姉妹の成人・結婚やその後の生活が描かれています。

原題となっている「リトル・ウィメン」はルイザの父親が実際にルイザを含む4姉妹の娘たちを呼称するのに用いた言葉で、単なる幼い少女ではなく一人の立派な女性であるという意味合いで用いていたそうです。
このように、「若草物語」のシリーズには、ルイザが経験したさまざまな自伝的要素が散りばめられています。
ルイザ自身も4姉妹の次女で、その性格は話の中のJoに色濃く反映されています。
また、実際に若くしてなくなった3女のベスだけは話の中でも“ベス”の名前で描かれています。

ルイザは2度の渡欧経験があるのですが、その一回目は1865年、ルイザは従軍看護婦の仕事の経験もあることから、良家の娘さんが渡欧する際の付き添い看護婦として渡欧しています。

その時にスイス レマン湖のほとりで宿泊していた時にポーランド人の青年と出会っています。
その経験は、作品中で4女エイミーと結局は結婚するローリーに反映されているそうです。

谷口さんが監修された「若草物語―ルイザ・メイ・オルコットの世界」は、「若草物語」の著者ルイザ・メイ・オルコットの生涯を豊富な写真や資料で紹介しています。
その中では、ルイザの日記や手紙からの引用も含まれているのですが、ポーランド青年とのロマンスはルイザが存命の時に処分をしてしまっているために、秘されているそうです。

今年出版150周年を記念して、谷口さんの訳による「若草物語」の愛蔵版が出ることになっているそうです。


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