参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪
今回、谷口さんが取り上げました英米児童文学は、フランシス・ホジソン・バーネットの「秘密の花園」でした。
新装版で、完訳が出たこともあって、その本とともに、作家 バーネットのこと、そして「秘密の花園」の魅力をお話しくださいました。
「外国の作家あるある」なのが、「どの国の作家と紹介すればよいのか?」があります。
生まれた国と活躍された国、そして国籍が違うということは欧州の作家にはよくあることなのだそうです。
今回のバーネットの場合、生まれは英国マンチェスターですが、作家活動を始めたのはアメリカ テネシー州に移ってから、そして「秘密の花園」はアメリカ国籍を取ったあとに出版されていますので、谷口さんは“アメリカの作家”と紹介するようにしているそうです。
「秘密の花園」は、作中で“魔法”が起きるのですが、それは決してファンタジー要素が入っていない“リアル”な出来事で“魔法が起きる”お話です。
今回の新装版は、「青い鳥文庫」で3冊シリーズとして谷口さんが翻訳を手掛けられたものを元に、完訳として出版されたものです。
「青い鳥文庫」のように、ダイジェスト的に訳された“簡訳”では省略されることは、実は原作者がとても伝えたいことであったりもします。
ダイジェストにはダイジェストの良さがあり、そこからさらに深い愉しみがある完訳に触れる良さもある。
と谷口さんはお伝えくださいました。
作中でどんな“リアルな魔法”が起きるのか? を愉しむと同時に、作中の舞台、イギリスのヨークシャーで、ヨークシャー訛りで話す場面と標準語英語で話す場面が原作では描かれているのですが、“訛り”を翻訳するのは、翻訳者の方が悩まれるところでもあります。
今回の訳での谷口さんがされた工夫は・・・
それもぜひ、本を手に取って、愉しんでみてください。