U_U 's blog

東京都文京区小日向のGalleria Caffe U_U(ユー)の日々を綴るblogです

Salone

【Salone Report】 Wine Lovers Club 2023.3.17

3月17日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

2021年1月より、「イタリア」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトして開催しております「Wine Lovers Club」。

アルプス山脈の南側から地中海に張り出した細長い地形のイタリアは、温暖で日照にも恵まれ、ブドウ栽培に適した環境であるため、国土のほとんどの地域で昔からワインが造られてきました
イタリアワインの魅力はなんと言ってもその多様性500種を超えると言われる土着品種に特化したり、国際品種を上手に取り入れながら、多様な気候と相まって土地の個性を表現したワインが生み出されています。

イタリアワイン産地を巡る旅の21回目は19箇所目の「シチリア州」の「エトナ」ワインを取り上げました。

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シチリア州の中心であるシチリア島東部に、積雪が見られる程寒冷な島のシンボル エトナ火山(3326m)があります。※火山活動が活発であるため標高の変化が早いようで現在のエトナ山は標高3343mともいわれています。
ヨーロッパ最大にして最高峰の活火山で、2013年には世界遺産に登録されています。今も頻繁に噴火していますが、その周辺ではブドウ造りが行われています。

ブドウ栽培の歴史も古く、古代ギリシャの植民地だったエトナ山麓では、紀元前7世紀からワイン造りが行なわれています。
エトナワインの生産量はシチリア全体の僅か3~4%にしか過ぎませんが、1968年にシチリアで最初のDOC 地区に認定された高品質のワイン産地です。

エトナ山の東側でブドウは栽培されており、標高300~1200mの場所に畑があります。
シチリア島は地中海性気候ですが、エトナはアルプス気候(高山性気候)と呼ばれています。
昼夜の寒暖差も大きく、ブドウはしっかりとした酸味を蓄えることが出来ます。またシチリア島の中では比較的雨が多く、収穫は遅い時期に行われています。

ミネラルと鉄分の富んだ火山性の土壌は、今までのシチリアワインのイメージとは全く異なり、綺麗な酸とミネラルに富む整然とした麗しいスタイル、膨らみのある長い余韻は強さではなく、洗練された品格を纏う、バローロやバルバレスコ、またはブルゴーニュにも相い通じるスタイルを感じさせます。特にエトナの伝統的土着品種、ネレッロマスカレーゼにおいては、素晴らしく奥深い味わいのワインを産み出しています。

近年はトスカーナや諸外国からエトナでワインを造り始めた生産者もいて、イタリア国内および海外でも非常に高い評価を受けるワイナリーが登場しています。エトナの大地の味わいを体現した伝統的なワイン造りに力が入れられていて、世界中でも稀有なワイン産地として注目を集めています。


「“エトナ”は“シチリア”と分けて理解するべきだと考えています。それほどにエトナはシチリアの他の部分とは異なるのです。地勢も、気候も、土壌も、文化までも。当然、そこから生まれるワインも独自のものになります」
とエトナの生産者の誰しもが言うくらい、そのワインは特有の個性を示します。


今回はシチリア州のワインの2回目として、エトナのワインを3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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【Salone Report】 2023.3.12 お茶 de フローライフ習慣

3月12日は、サローネ「お茶 de フローライフ習慣」を開催しました。
参加くださいました皆さま、ありがとうございます♪ 


「フロー」という状態は、
最高にリラックスしていながら、意識もはっきりしていて、かつ集中して行動ができている状態」を表す言葉で、その状態の時は心と身体と脳がしっかりと連携して、そしてその状態こそが「本来の状態」というのが私たちの解釈で、同義な言葉として広く知れ渡っている言葉に「マインドフルネス」があります。


マインドフルネス」状態に誘う手法にはヨガや瞑想、座禅などさまざまにありますが「喫茶」も有効な手段の一つです。

お茶 de フローライフ習慣」では、「喫茶」のティーとして「おひるねヨガ」ナビゲーターの鈴木 めゆさんと共同開発したオリジナル・ブレンド・ハーブティ、“飲むヨガ”こと「フローティ」をお出ししています。

集まったみなさんで交わす「おしゃべりカフェ」では、前回から今回までの間に体験したこと、から始まって、いろんな会話を交わします。


本日のジャーナリングテーマは「「 マインドフルネス」では居られない対人、状況、モノゴトはありますか?」でした。

先月の「マインド=フルネス」の解釈をベースに、脳波との関連性、
そこから「マインドフルネスではない状態」とその対処法をシェアしました。


いろんな経験から得た気付きを分かち合う機会としてのお茶 de フローライフ習慣」。
次回は4月30日(日)に開催致します。

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この日の采食顕美メニューは、“サツマイモのパセリクリームスープ”でした。

【Salone report】 2023.2.21 茶論トーク 英米児童文学の愉しみ

2月21日は、翻訳家 谷口 由美子さんが自ら手掛けられた英米児童文学の魅力をお伝え下さる茶論(サロン)トーク、「茶論トーク 英米児童文学の愉しみ」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

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今回、谷口さんが取り上げました英米児童文学はエリーナ・ポーターの「少女ポリアンナ」そして「ポリアンナの青春」でした。

今では「ポリアンナ」の名前で通っていますが、村岡 花子さんが訳されたときは「パレアナ」と表記されて出版されています。
英語圏では「ポリー」という発音はなく、村岡 花子さんは英語圏の発音をカタカナにされたようです。

日本語表記が「ポリアンナ」に変わったのは、この原作を映画化した作品が日本で上映されたのを機のようです。
ポリアンナの母であるジェニーの二人の妹の名前が「ポリー」と「アンナ」で、その二人の名前を続けて娘に名付けたのが「ポリアンナ」。なので、日本語では「パレおばさん」はちょっと違和感が強いかもしれない・・・という翻訳あるあるの影響もありそうです。

原作は1913年に出版されたのですが、この「ポリアンナ」の児童文学は英語圏ではかなり認知されているようで、「Pollyanna」のキャラクターのような人のことを指す言葉として、英語の辞書にそのまま「Pollyanna」という単語が登録されているほどです。
(どんな意味かは、ぜひみなさん、検索してみてください)

また、ポリアンナが作品中で随所にやってみせる「Glad Game」も、英語圏ではかなり認識されていて、スピーチなどでも使われることが多いそうです。

Glad Game」はポリアンナが父から教わった、どんな苦境に陥っても、その中から喜びを探すゲームで、 日本語では 「喜びの遊び」 「『うれしい探し』ゲーム」 「うれしくなるゲーム」 「よかったさがし」 などと訳されています。

少女ポリアンナ」の方は、日本でもアニメ放送があったので知っている方も多いのですが、実は続編として「ポリアンナの青春」もあり、こちらはロマンスもいっぱいあって愉しい内容となっています。

文学作品は「文字」だけしか、登場人物のキャラクターを表す術がありません。
なので、文学作品では、人物のキャラクターを表す方法に「口癖」を持たせる場合もあるそうです。
少女ポリアンナ」の中で、ポリアンナを預かることになったポリーおばさんの家の使用人のナンシーは、原作では「I am ・・・・. I am.」とか「I will ・・・・. I will.」と繰り返す口癖を与えられています。このナンシーの口癖を谷口さんは翻訳の中で反映されています。その方法は・・・
ぜひ、手に入れて読んでみてくださいね。

【Salone Report】 2023.2.18 お茶 de フローライフ習慣

2月18日は、サローネ「お茶 de フローライフ習慣」を開催しました。
参加くださいました皆さま、ありがとうございます♪ 


「フロー」という状態は、
最高にリラックスしていながら、意識もはっきりしていて、かつ集中して行動ができている状態」を表す言葉で、その状態の時は心と身体と脳がしっかりと連携して、そしてその状態こそが「本来の状態」というのが私たちの解釈で、同義な言葉として広く知れ渡っている言葉に「マインドフルネス」があります。


マインドフルネス」状態に誘う手法にはヨガや瞑想、座禅などさまざまにありますが「喫茶」も有効な手段の一つです。

お茶 de フローライフ習慣」では、「喫茶」のティーとして「おひるねヨガ」ナビゲーターの鈴木 めゆさんと共同開発したオリジナル・ブレンド・ハーブティ、“飲むヨガ”こと「フローティ」をお出ししています。

集まったみなさんで交わす「おしゃべりカフェ」では、前回から今回までの間に体験したこと、から始まって、いろんな会話を交わします。


本日のジャーナリングテーマは「「 レイカンのある人」とはどんな人だと思いますか?」でした。

霊感”という感じとは違う“レイカン”の漢字表記と、その違い、さらには“マインドーフルネス”の解釈までをシェアしました。

また、「遊び・学び・仕事、それぞれを10点満点で採点したら何点?」
という問いの答えから“典型的なマインドセット”の気付きもシェアしました。


いろんな経験から得た気付きを分かち合う機会としてのお茶 de フローライフ習慣」。
次回は3月18日(土)に開催致します。

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この日の采食顕美メニューは、“パン粉のパスタ”でした。

【Salone Report】 Wine Lovers Club 2023.2.17

2月17日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

2021年1月より、「イタリア」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトして開催しております「Wine Lovers Club」。

アルプス山脈の南側から地中海に張り出した細長い地形のイタリアは、温暖で日照にも恵まれ、ブドウ栽培に適した環境であるため、国土のほとんどの地域で昔からワインが造られてきました
イタリアワインの魅力はなんと言ってもその多様性500種を超えると言われる土着品種に特化したり、国際品種を上手に取り入れながら、多様な気候と相まって土地の個性を表現したワインが生み出されています。

イタリアワイン産地を巡る旅の20回目は19箇所目の「シチリア州」のワインを取り上げました。

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シチリア州の中心であるシチリア島は、イタリア半島の西南端、イタリア半島の先端カラブリア州の南西の、イオニア海に浮かぶ地中海最大の島です。またシチリア州にはシチリア島の他にも、エオリエ諸島やエガディ諸島など多くの島が含まれていて、州としてもイタリア最大の州です。州都は島北部の港湾都市パレルモです。

名作映画「ニュー・シネマ・パラダイス」や「ゴッドファーザー」シリーズのロケ地として知られるイタリア・シチリア島。どこかノスタルジックで美しい風景が魅力のシチリア島は、地中海最大の島です。
映画の物語を盛り上げる美しい海辺や山々の風景、レトロな街並み。実際に訪れる人々を優雅な気分にさせます。

 シチリアというと海を思い浮かべるかもしれませんが、実は山も多く、北部のシチリア・アペニン山脈にはペロリターニ山塊、ネブロディ山塊、マドニエ山塊、そして東部には積雪が見られる程寒冷な島のシンボルのエトナ火山(3323m)があります。緑の山や平地は少なく、岩石が露出した荒々しい丘陵地帯が多い凸凹した地形になっています。

シチリア島は「大きな島」というより「小さな大陸」と言われていて、広大な土地には複雑な地形と気候を有しています。
 特にシラクーサ、アグリジェント、メンフィなどの島の南部は、アフリカ大陸北部に位置しているチュニジアの首都・チュニスに近く、シロッコと呼ばれるアフリカから吹いてくる南風が熱気とサハラ砂漠の砂を運んでくるため、想像しづらいかもしれませんが、実はかなりアフリカに似た気候風土となっています。

シチリアの夏は暑く、冬は温暖でよく乾燥しており、ワインに適した地中海気候です。土壌もワイン栽培に適している石灰土壌や鉄分を含んだ赤い土壌、火山性土壌など多岐にわたっており、また内陸部は夜の温度がかなり下がる産地も多いなど、恵まれたテロワールとなっています。
 海抜レベルの畑から、標高1,200mの畑まであり、土壌も真っ白い石灰土壌、鉄分を含んだ赤い土壌、火山性土壌など多様。そしてアフリカに近い温暖な気候の産地から、アルプスに近い気候のエトナまで、気候も様々。さらには収穫も7月後半から11月半ばと3か月半にも及ぶなど、多様なテロワールが混在しているので、「シチリアワイン」と一言で捉えることはとてもできません

シチリアは地中海の中央に位置していることから戦略的に重要で、地中海を支配しようとする国々がこぞってシチリア島を占拠するなど、古代から様々な文明の十字路として歴史的に多くの文明が行き交う土地でした。
 紀元前10世紀頃フィニキア人が住み着いたのを皮切りに、紀元前8世紀にはギリシャ人がこの島に植民し、カルタゴ、ローマ、ゲルマン、ビザンチン、イスラム、ノルマン、フランス、スペイン、イタリア王国と、様々な支配者がこの島を治めたことから、様々な人種と文化がこの島を舞台にして衝突し混合し、覇権を争った歴史を持ちます。それ故、シチリアの歴史と文化の複雑さは、想像を絶するものがあります。様々な文化が混然として残されているのはそのためで、また古代ギリシャやローマの神殿が良く保存されていることから観光地としても人気が高い場所となっています。

 ワインにおいても、ほとんどの品種がシチリアの土地を通過しているという説があるほどです。中東原産のヴィティス・ヴィニフェラ種(カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネなど)がギリシャを経てシチリアに到達。その後、古代ローマ帝国が拡大していくにつれて北上していったと考えられています。

夏にはサハラ砂漠からの熱風で高温になることも多いが、総体的に、気候に恵まれていたことから、紀元前7世紀の絵画や文献にワイン造りが記されているほどに古くからブドウ栽培が行われた、イタリアでも最も古いワイン産地です。

古代ギリシャ時代に、シチリアを経由してヨーロッパ各地にワイン用ブドウの殆どの品種が現存しているため、シチリアはイタリアの中でも群を抜いて多い「固有品種の宝庫」と呼ばれています。


今回はシチリア州のワインの1回目として、シチリアの代表的な固有品種のワインを3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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