2月20日は木質空間のリヴィングルームのようなガレリア カフェ ユウで行う、第一線で活躍されているミュージシャンによりますライヴエンターテインメント「Tuesday Night Live」を開催致しました。
来場くださいました皆さま、ありがとうございます♪

本日出演くださいましたのは、ピアニストの 守屋 純子 さんとベーシストの 佐瀬 正さんです。

180220001

2月は、ガレリア カフェ ユウでは、150年続く江戸木版画の摺り工房「高橋工房」さんが復刻した江戸木版画展を開催しています。
15日からの後期は歌川広重の“江戸百景”。
この“江戸百景”の展示の中で、是が非でも開催したいライヴがありました。
それが守屋さんのライヴです。

守屋さんのオリジナル曲の中には、長谷川等伯の作品世界をジャズにした曲があります。
また、岡崎市から家康公顕彰400周年に向けて、岡崎、静岡、浜松の3市における家康公をイメージしたジャズ曲の制作を委嘱された「家康公ジャズ組曲」もあります。

今回のライヴでも、家康公ジャズ組曲から1曲、そしてこれからレコーディング予定の等伯組曲から4曲、演奏くださいました。

守屋さんは「家康公ジャズ組曲」の総称を「厭離穢土、欣求浄土」としています。これは家康公が19 歳の時に大樹寺の登誉上人からこの言葉を授けられ、その後の戦陣には必ず「厭離穢土 欣求浄土」の旗指物を使ったことから名付けたそうです。「人々がそれぞれの欲望のために戦い続ける状態を離れ、永遠に平和な浄土を希求する」という家康公の究極の理想と祈りがこの言葉にこめられている、と守屋さんは思ったそうです。

家康公が幕府を開闢してからは260年間、戦乱が起きることなく、それによって文化が町人の域にまで広がりました。
その町人も手にした江戸木版画は、詰め物として渡った先の海外で驚きとともに評価をされました。

海外でも演奏される機会のある守屋さんは、等伯の曲や家康公の曲は海外でも好評を得るそうです。
日本の文化は海外ではとてもリスペクトされていて、評価していないのは日本人だけではないか?と感じるそうです。

ジャズというスタイルを通して、「日本の風情、日本の香り」を表現できるのは日本のジャズプレイヤーならでは。
そこにオリジナリティを感じることで、オリジナリティを重んじる海外の方は評価くださるそうです。

守屋さんによる、日本の武士魂、そして日本のアートとジャズの融合。
たっぷりと堪能させていただきました。
世界でも二人、日本では唯一、演奏楽器として6弦ウッドベースを演奏されている佐瀬さんのベースをフューチャーした「Pine Trees/松林図屏風」などは、日本で生まれ育って良かった♪と感じる演奏でした。
さらには、守屋さんのオリジナル曲を短歌に詠まれた方も、お客さまとして来場されていて、そのご縁で、詠まれた短歌も披露してくださったり。
さまざまな日本の文化がひとつになったライヴでした。

もちろん、浅草ジャズコンテストのテーマソングにもなっている「浅草らしいヤツ」も、広重の「浅草」の前で演奏いただきました♪


来場くださいました皆さまにとともに、日本の絵画、版画、短歌そしてジャズの共演のひとときをシェアできまして嬉しく思います。
ありがとうございます♪

♪♪♪♪♪♪♪ 本日のセットリスト ♪♪♪♪♪♪♪
<1st Set>
1. Almost Like Being In Love
2. Samurai Spirit Of Mikawa Warrior/三河武士魂 (守屋さんオリジナル曲)
3. Days of Wine and Roses
4. Tiger And Dragon/長谷川等伯 龍虎図屏風 (守屋さんオリジナル曲)
5. Nirbana/長谷川等伯 仏涅槃図 (守屋さんオリジナル曲)
6. Trane's Mode (守屋さんオリジナル曲) 
 
<2nd Set>
1. I Love You
2. A thousand cranes/千羽鶴 (守屋さんオリジナル曲)
3. Maple/長谷川等伯 楓図壁貼付 (守屋さんオリジナル曲)
4. Pine Trees/長谷川等伯 松林図屏風 (守屋さんオリジナル曲)
5. Walking Down The Nakamise Street (守屋さんオリジナル曲) 
 
<Extra>
Wind Farm (守屋さんオリジナル曲)