本日は、「ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

1月からは新たに、「ドイツ」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトしていきます。

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ビールとともに優れたワインの生産地としても知られるドイツ。主なワインの生産地は北緯47~52度に位置し、世界のワイン生産地のなかでは最北にあります。日本でいえば北海道の宗谷岬からサハリンあたりまでの位置。大西洋を流れる温暖なメキシコ湾流によりもたらされる海洋性気候によって、冬の気温は低くありませんが、高緯度であるために日照時間が短いなど気候条件に恵まれているとはいえません。

そんなドイツで優れたワインが生み出されているのは、土地の自然を上手に利用した人々の知恵によるものといえるます。川の流域に葡萄栽培地を置くことで、川面に反射した太陽の光が辺り一帯を保温するとともに、秋には気温差により川から発生する霧が、寒さから葡萄を守ってくれる自然条件を生かしながら、独自の技術力をもって、土壌や気候に合わせた葡萄品種の開発を行っています。
 
葡萄の栽培面積は約99.907ha、ワインの年間生産量は約10,261,000hlと、ヨーロッパの他の主要生産国と比較すると多いとはいえませんが、北国ならではの優良なワインをつくり出しています。その生産量の約57.5%が白ワイン。冷涼な気候のためフレッシュでフルーティな風味の、エレガントなワインがつくられています。


「ドイツワイン」の1回目の本日は、ドイツワインのイントロダクションとして、「覚えておきたいドイツワイン」を3種類セレクトしました。

シュヴァルツェ・カッツはドイツで最もよく知られているワインの1つで、偶然黒猫が載った樽に入っていたワインが美味しく、そのワインを「シュヴァルツェ・カッツ=黒猫」と名付けました。
本来はツェル村の2つの畑の葡萄で造られたワインを指しましたが、今では3つの村の16の畑が許可されています。生産者によって「黒猫」のラベルが違います。 
リープフラウミルヒは、ライン地方の高級ワインのひとつで、ドイツワインのポピュラーワインです。ワイン名は「聖母の乳」という意味で、軽い甘口のワインになっています。
元々はヴォルムスの聖母教会で造られたワインだけに付けられていた名前でした。本家聖母教会の畑の大半を所有しているファルケベルク社は自社のリープフラウミルヒに「マドンナ」という呼称を与えています。
ラベルには聖母マリアがイエスに授乳している絵が使用され、生産者ごとに違います。 
カルタワインは熟成した締まりのある味わいが特徴のリースリング100%のワインです。ドイツワイン法の品質基準よりも自ら厳しい基準を設けて、ワインの質とブランドを向上させています。
アスマンホイザーは、「白の甘口=ドイツワイン」を払拭するドイツ国内最高の赤ワインです。品種がラインガウの畑から獲れたピノ・ノワールを使っていて、バランスの良い穏やかなボディと、スタイリッシュさを感じられる果実味と酸味が特徴です。
アイスヴァインはクヴァリテーツヴァイン・ミット・プレディカート(肩書きつき高級ワイン)の6つの肩書きのひとつで、最も糖度の高いぶどうから造られる最高級ワイン。
極端に収穫時期を遅らせ、厳寒日の訪れとともに凍りついた葡萄を収穫し、そのままの状態でつくられたワイン。まさに10年に1度の奇跡のワインです。
82年より1つの等級として認められたかわりにベ-レンアウスレ-ゼ以上のエクスレ度(果汁の糖度)をもたなくてはなりません。また甘さの質の違うすばらしさを持っています。

今回は、このうち「シュヴァルツェ・カッツ」、「リープフラウミルヒ」、「アイスヴァイン」をテイスティングしました。
今回テイスティングしたワインのノートは以下のとおりです。

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