本日は、絵本「もうどうけん ふりふりとまり」の作者 セアまりさんと絵担当 はまのゆかさんによりますトークイベントを開催致しました。
来場くださいました皆さま、ありがとうございます♪

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最初に、はまのゆかさんによります絵本の朗読、そしてセアまりさんとはまのゆかさんのお二人の出会いや絵本が生まれた経緯、そして絵本に込められたメッセージのキーなどをお伝えいただきました。
盲導犬をテーマにした絵本はいくつかあるのですが、盲導犬が登場するファンタジーなお話はあまりないそうで、それでセアまりさんとはまのゆかさんは「もうどうけん ふりふりが海に入って一緒に泳ぐ」というファンタジーなお話を描いたそうです。
ふりふりが実際に海に一緒に入ることはないそうですが、でも一緒に飛行機に乗ってお供するお話は実話です。

そのあと、視力を失う後天性の病気で視力を失ったセアまりさんのお話がありました。
「目が不自由」な視覚障がい者の方は、今日本に38万人いるそうですが、光も感じない全く見えない方はその1割なのだそうで、セアまりさんは現在では光を感じることはできるそうです。
また人間は視覚で85%、脳の記憶で15%でもって「視界」を作っているそうで、視覚を失った方はその分記憶が寄与する割合が大きくなるそうです。
なので、「同じ建物に住んでいる」という記憶があると、「誰かがいる」という気配と声とで「〇〇さん?」と推測してお話ができるそうです。
このあたりの理解がきちんとされていないと、「実は見えているんじゃないか?」とあらぬ誤解を受けてしまうこともあるそうです。

また盲導犬の役割や盲導犬を育てたり、実際に利用されることについてもお話いただきました。
盲導犬にとって一番大切なのは「人を信じられる」ようになることだそうで、そのため、生まれてから1歳までの間にたっぷり愛情を掛けて育てる方(パピー・ウォーカーさん)がいたり、訓練所でも愛の溢れる管理がされるそうです。

セアまりさんは後天性の病気で視力を失いつつあります。
「障がいを頂いたこと」を良しとするまでにはできないまでも、「そんなにマイナスではない」と考えていらっしゃいます。
視覚障がいを持ったことで、盲導犬のフリル(ふりふりの本名です)を初め、いろんなご縁をいただけたと感謝していらっしゃいます。
「障がいを受けたことを上手に受け取ろう! 良いこともそうでないこともなんでも嬉しいことに上書きしよう!」と思い、実際にそう行動されていらっしゃいます。

セアまりさんは6、7歳の頃から、捨てられている犬・猫に気持ちを向けて、飼ってくれる方を探したりという行動をされていたそうです。それは今でもセアまりさんのライフワークとなっています。
保健所での処置について議論されるようにもなってきていますが、セアまりさんとしては「簡単に生き物を捨てるような大人にならない教育」をして欲しいと訴えています。
セアまりさんは視覚障がいをお持ちの今でも、犬や猫を保護育されています。

今日はセアまりさんからいろんなものをいただいたトークイベントでした。
来場くださいました皆さまにとりましても、有意義な時間でありましたならば、幸甚に存じます。

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今日もフリルはちゃんとお仕事してました♪