本日は、主に英米児童文学を翻訳されていらっしゃる 谷口 由美子さんによります、英米児童文学の魅力を紹介していただくサロントーク、「英米児童文学の楽しみ ~翻訳家 谷口由美子の茶論トーク~」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます。

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第一回目となります今回は、谷口さんが愛してやまないとおっしゃる「大草原の小さな家」シリーズの魅力をお話くださいました。
「大草原の小さな家」のシリーズは、ローラ・インガルス・ワイルダーが娘ローザに勧められて、自らの人生を書いたもので、65歳の時に1冊目が出版されたのを皮切りに12年間で10冊執筆されているそうです。
TVドラマでご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、必ずしも全てが一致しているものではないそうです。

今回は、谷口さん自らが出版されたローラにまつわる建物の写真や、ローラが86歳の時に収録されたローラの肉声などを聞かせてくださりながら、お話くださいました。

お話を伺っていて感じたことのひとつが、「翻訳のお仕事は、言葉を訳すことに加え、翻訳する時代の原書と訳本のそれぞれの国の文化のギャップを加味されることにも心を配られている」、ということでした。
例えば、今なら「キルト」と聞いて頭に思い描くことが出来る人は多いと思いますが、戦後すぐの日本ではキルトを想像できる人は少なかったでしょう。
児童文学作品ですから、注釈を入れるとちょっと無粋になってしまいますし、そうとう苦心されていらっしゃったようです。
同じ作品が、時を違えて何度も翻訳される理由もここにあるのですね。

また、2月7日がローラの誕生日だそうで、ローラと縁のあるミシガンのメイプルシロップを谷口さんが皆さんにとお持ちくださいました。

次回もまた、楽しみにしていただけましたら嬉しく思います。