1月20日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

2021年1月より、「イタリア」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトして開催しております「Wine Lovers Club」。

アルプス山脈の南側から地中海に張り出した細長い地形のイタリアは、温暖で日照にも恵まれ、ブドウ栽培に適した環境であるため、国土のほとんどの地域で昔からワインが造られてきました
イタリアワインの魅力はなんと言ってもその多様性500種を超えると言われる土着品種に特化したり、国際品種を上手に取り入れながら、多様な気候と相まって土地の個性を表現したワインが生み出されています。

イタリアワイン産地を巡る旅の19回目は18箇所目の「ピエモンテ州」を代表するブドウ品種「ネッビオーロ」のワインを取り上げました。

230120004

ネッビオーロは北イタリアのピエモンテ州を土着とする黒ブドウ。イタリアの偉大な赤ワイン、バローロ、バルバレスコに使用されていることや、栽培条件が極めて難しくピエモンテ州内でも限られた場所でしか栽培されていないことから、高貴なブドウ品種の一つと言われています。
ネッビオーロは発芽が早いわりには収穫時期が遅い晩熟のブドウで、かつては10月後半から11月にかけて収穫されていました。ネッビオーロという名前はイタリア語の霧(ネッビア)が語源で、その由来は諸説がありますが、晩秋の収穫時にブドウ畑に霧(Nebbia)がかかることから、この名前が付けられたとも言われています。
また霧が出始める季節まで収穫を待たなくてはならないという意味があるとも言われています。

樹木自体が脆弱で扱いにくいネッビオーロは、成熟が遅い上に寒さにも弱く、実が密集しているせいで湿度が高いとカビが発生しやすいため、風通しが良いことも栽培条件として必須です。ピエモンテのピノ・ノワールと言われるようにテロワールの影響を強く受ける品種で、条件が良い場所でないと成熟しない気難しい一面を持ちます。
また晩熟型の品種のため、糖分が上がり、その分ワインはアルコール度数が高くなります(と同時に天候不順などのリスクも上がります)。

また、酸味や渋みも大変に強い品種で、色調は明るいものが多いのにびっくりするほどのボリュームを感じることも多いでしょう。
渋み、酸味、アルコール が強いということはすなわち熟成に耐えうる品質であることを意味します。


ネッビオーロの産地として最も有名なのがピエモンテ州南部のランゲ地方。クーネオ県の都市アルバ南部に広がる産地です。
クーネオ県の産地はアルプスを起源とするタナロ川によって、北部(左岸)のロエーロ地方と南部(右岸)のランゲ地方に分けられます。

ランゲ地方には有名なバローロやバルバレスコといった銘柄地区があります。
バローロとバルバレスコは、ワインの王様・ワインの女王様として並び称されています。
いずれのワインもネッビオーロというブドウ品種のみを使って造られており、イタリアワインの中でも最高峰の品質を表すD.O.C.G.に認定されている、長期熟成型の高級赤ワインです。


バローロやバルバレスコは高価です。
ですので、ネッビオーロワインを手軽に愉しむのには、ネッビオーロ・ダルバとランゲ・ネッビオーロはとてもお薦めです。


今回はピエモンテ州のワインの2回目として、ネッビオーロ・ダルバランゲ・ネッビオーロのワインを3種類取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

230120001
230120002
230120003