9月16日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催しました。
テイスティング下さいました皆さま、ありがとうございます♪

2021年1月より、「イタリア」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトして開催しております「Wine Lovers Club」。

アルプス山脈の南側から地中海に張り出した細長い地形のイタリアは、温暖で日照にも恵まれ、ブドウ栽培に適した環境であるため、国土のほとんどの地域で昔からワインが造られてきました
イタリアワインの魅力はなんと言ってもその多様性500種を超えると言われる土着品種に特化したり、国際品種を上手に取り入れながら、多様な気候と相まって土地の個性を表現したワインが生み出されています。

イタリアワイン産地を巡る旅の15箇所目は「リグーリア」を取り上げました。

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リグーリア州は、フランスのコート・ダジュールからティレニア海沿いに東へ弓なり細長く伸びるイタリア北西部の州で、西はフランスと国境を接し、北はピエモンテ州とエミリア・ロマーニャ州、東はトスカーナ州に接しています。州都はイタリア最大の港ジェノヴァです。
そのジェノヴァを挟んでリグーリア海北岸に沿って南フランスのコート・ダジュールから続くリグーリア海岸は「リヴィエラ(イタリア語で岸の意)」の一部で、温暖な気候と風光明媚な景観により、国際的な観光地として知られています。一帯は、保養地として有名で、輝く宝石のような村、「Portofino‐ポルトフィーノ」はイタリアの最も高級なリゾートです。ほかにも音楽祭で有名なサン・レモや、世界文化遺産に登録されて大変人気な、険しい海岸に色とりどりの家屋が並ぶ「CinqueTerre‐チンクェ・テッレ」もリグーリア州にあります。

イタリアではヴァッレ・ダオスタ、モリーゼに次いで小さな州。ピエモンテ州との境をなすリグーリア・アペニン山脈や西側のリグーリア・アルプス山脈とリグーリア海に挟まれ、州の65%が山岳地帯、35%が丘陵地帯で、平野はなく山と海に挟まれた細長い土地に多くの住民が住んでいます。
気候は、海岸沿いは温暖な地中海性気候で内陸部は冬の寒さや夏の暑さが厳しい亜大陸性気候となっています。

ワイン用のブドウ栽培はわずかな耕作可能な土地を利用して行われています。海に面した州ですが断崖絶壁が多く、急な斜面の段々畑でブドウ栽培が行われています。その多くは白ワインです。リグーリア州のワインはもともと生産量が少ない上に、そのほとんどのワインが、観光地でもある地元で消費されてしまうため、輸出されるワインは極めて少なくなっています(DOCワインの生産は0.2%で、20州の18番目)。
 
そんなリグーリア州には多くの土着品種が存在し、魅力あるワインが造られています。ここ数年は輸出量が増加、作柄や天候にもよりますが、ワイン生産量も増えつつあります。
テロワールを尊重し、その土地らしさを表現したワインへの回帰が続く昨今、土着品種を用い、ブドウの栽培は手作業で丁寧に行われ、昔と変わらず独特な環境で造られるリグーリア州のワインが再評価されるようになっています。


今回はリグーリア州のワイナリーからワインを3種取り上げました。
今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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