12月20日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

4月からは新たに、「フランス」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトして開催しております「Wine Lovers Club」。
7月からフランスの“ワイン産地”にフォーカスして、さまざまなフランスワインの産地を巡っていきたいと思います。

フランスワイン産地を巡る旅の第五回目は「南西地方」に注目して、ワインを3種類セレクトしました。

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北はボルドーのすぐそば、南はスペインとの国境、東はラングドック地方にまで接する、広大な地域に点在するワイン産地の一群は、まとめて「南西地方」と呼ばれています。
フランスワイン産地区分の「南西地方」と言う呼称は、便宜的な呼び方で、歴史・文化的には「ガスコーニュ地方」と呼ぶのが適していると思います。この南西地方のワインは一括りにはできません。

南西地方は美食の地としても名高く、高級食材の代名詞フォアグラの生産量は、フランス全体の75%を占めているほど。また世界に誇る黒トリュフのブランド「ペリゴール・トリュフ」の産地でもあり、その一方で野性味あふれるジビエも外せない名物です。ワインもまた、こういった主張の強い食材に負けないたくましさを備えており、料理に合わせ甲斐のある個性豊かな銘柄が揃っています。

そんな美食のエリア「南西地方」はフランスワインを語る上で、外せない一角の素晴らしい産地である事に間違いありません。しかし他と比べると、正直なところちょっとだけ影が薄い印象。ボルドー&ブルゴーニュの二大巨頭は別格としても、ローヌやアルザス、ロワールといった地域と並べれば、遜色ない伝統と実績があるにも関わらず、なんとなく不遇な扱いを受けている気がします…。 

実は歴史的に見ても、南西地方のワインは不運な境遇にあったのですが、それにはかつてのボルドーワインが深く関わっていました。

交通網が発達していなかった中世、南西地方のワインをイギリスなどへ出荷するには、水運を利用して川を下り、ボルドーの港を利用するのが最良の手段でした。下流にあるボルドーのワイン商たちは、上流から運ばれてくるワインの高い実力を知っていました。そして販売先である貴族たちの間で、その評判が広まり人気となれば、自分たちのボルドーワインが売れなくなってしまうと危惧します。そこで彼らはボルドーワインの出荷が終わるまで、南西地方のワインは港に入れさせないという、かなり姑息な手段で対抗したのです…。 
ボルドーが売り切れた後に市場に出されると言うボルドー優遇政策の長い歴史が、この地方のワインをマイナーなワインにしてしまいました。

しかし、その実力たるや。
今回セレクトしました3種類のワイン、すべてがおいしいとみなさまに好評でした。

今回のヒント、としまして「赤でも白でもないワインを産する産地」 と出したのですが、その答えは、この地には「黒ワイン」と呼ばれるほどの見た目の濃厚なワインの産地があります。

今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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