10月18日は、「いろんなワインを味わいたい/ワインのことをもう少し識りたい」方に向けて開催しております体感型ワイン・テイスティング講座、「Wine Lovers Club」を開催致しました。
参加下さいました皆さま、ありがとうございます♪

4月からは新たに、「フランス」の生産地域と葡萄品種の関係にフォーカスしたテーマでワインをセレクトして開催しております「Wine Lovers Club」。
7月からフランスの“ワイン産地”にフォーカスして、さまざまなフランスワインの産地を巡っていきたいと思います。

フランスワイン産地を巡る旅の第四回目は「ラングドック」に注目して、ワインを3種類セレクトしました。

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ラングドックは「オックの言葉」と言う意味の「Langue d’Oc」からきています。
「はい」と言う意味の、現代フランス語の「ウイ」を、中世、北フランスでは「オイユ」、南フランスでは「オック」と言っていました。

ラングドック・ルシヨン地方は、ローヌ川の西側へ地中海沿岸にかけて広がり、カマルグ湿地帯の地域からピレネー山脈のスペイン国境までの地域です。この地方はフランスで一番ブドウの耕作面積が大きい地方で、世界的に見ても最も広大なワイン生産地と言えます。オーストラリアやボルドーよりも広大な領域です。

年間315日以上もの日照に恵まれ、北西からの風と海からの風、いつだって風の吹いているこの地方はブドウ栽培に適しています。いつも存在している風のお陰で乾燥しているこの地方では湿気で虫がつく心配もほとんどありません。そのため農薬を使う必要性もあまりなく、ビオワインの生産もフランスで一番盛んな地域です。

ブドウ栽培に適した気候のため、年間4億ケース近い膨大なワインを産出。AOCワイン生産では国内第3位とされています(1位はボルドー、2位はローヌ)。フランス国内のブドウ栽培面積の38%をラングドックが占めています。

ラングドック・ルシヨン地方は広大で、品種やテロワールも多様なため、一言で特徴を表すのは難しい地域です。あえて表現するならば「多様性と自由
基本的には日照に恵まれているため糖分が多くなり、アルコール度数が高めで、重厚感のあるワインがつくりやすい地域です。とはいえ地中海に近いところもあれば山側の畑もあり、地区ごとに畑の様子も非常に異なります。あえて奇をてらうわけではありませんが、自然と多様性のあるワインが生まれてしまう。それがラングドックらしさです。

ラングドック・ルシヨンは、「旧世界の中の新世界」と言われ、今まさに未来に向かって大きな挑戦をしている生産者の多い、これからが楽しみな地域です。
この地域では伝統的な品種しか使えないAOCをあえて取得しようとせずに、自分が「これだ!」思う品種をブレンドし、高品質なのにヴァン・ド・ターブルとして販売する既成概念に縛られない生産者もいます。

また、かつてカタルニアの領土でもあったラングドック・ルシヨン地方にはスペイン原産の品種が多く植えられています。
そんな多様性に富んだラングドックから、ラングドックらしい品種を使ったのワインを3種、セレクトいたしました。

今回取り上げましたワインのノートは下記のとおりです。

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